こんにちは、物欲紳士です。
今回は、安価なものから高価なものまで、数々の腕時計を所持している筆者が【約1万円の時計を全力で爆推し】する記事を書きたい。
今回取り上げるのは、こちらの腕時計。
セイコーのSCDC037。
腕時計の本質を研ぎ澄ませた、美しき佇まい。
そして信頼の日本製。
そして驚くなかれ、価格は約1万円ポッキリ(実勢価格、2021年2月時点)。
この時計の概要と魅力について掘り下げてみたい。
概要:ブランド(セイコー)と、今回の腕時計について
セイコー (Seiko) について
セイコー (Seiko) は、日本の時計メーカー。
明治時代の1881年に創業。
日本の時計業界の第一人者、と言っても過言ではない老舗ブランド。
製品レンジは置き時計から腕時計まで、時計全般に及ぶ。
腕時計に限っても、安価なクオーツ時計からスイスの機械式時計に比肩する高級モデルまで、製品レンジは幅広い。
庶民の味方から高級マニファクチュールまで、という幅広い素顔を持つブランドだ。
この腕時計について
SCDC037/083/085は、幅広い製品レンジを誇るセイコーの中でも「スタンダード・コレクション」に位置するクオーツ時計。
写真のネイビー文字盤のモデルが、SCDC037。
色違いが2色あって、シルバー文字盤がSCDC083、黒文字盤のものがSCDC085になる。
要するに、カラーバリエーションで3兄弟の構成になっている。
以下では筆者所有のネイビー文字盤のモデル(SCDC037)で、その魅力(と不満点)を見ていきたい。
SCDC037/083/085の魅力
この時計の魅力を簡潔に述べると、それは下記の4点になる。
簡潔でいて美しく、洗練されたデザイン
コーディネートやTPOを選ばない汎用性
安心と信頼の日本製
廉価な価格設定
以下にて、各項目の詳細について述べる。
簡潔でいて、美しい。洗練されたデザイン
この腕時計の最大の魅力、それは繊細で美しいデザインだ。
文字盤上は "SEIKO" のブランド・ロゴ以外は目立つ文字表記がなく、至ってシンプル。
風防(前面のガラス)の縁取りにはシンプルな円錐状の部品(ベゼル)が配されている。
ベゼルは防水性の向上という機能上の役割があるけど、ややスポーティーでアクティブな印象をもたらす、視覚上の効果も感じる。
時分秒針やインデックス(12分割の指標線)のデザインも、繊細で非常に綺麗。
時分針には夜光が施され、一見スポーティーな印象を受ける。
しかしよく見ると、エッジは面取りが施され、先端はしっかり尖っている。
このため立体的に見えるだけでなく、視認性も良い。
インデックスも派手すぎず、立体的に見える。
非常に完成された、デザインバランスの良さを感じる。
ブレスレットはビジネスでも使え、かつ適度にアクティブな印象も受ける3連タイプのデザイン。プッシュ型のロック機構を持つバックルのデザインもシンプルで好印象だ。
またネイビー文字盤のモデル(SCDC037)に関しては、文字盤の色が繊細で美しい。
蛍光灯下や昼間の光線下では青色に、電灯などの黄色っぽい光線下では紫色に見える、絶妙な色味。
配色という「コストがそれほど掛からない箇所」には、手抜かりのない仕事を感じて気分がいい。
以上をまとめるとこの腕時計には、派手かつ大味になっていく近年の高級時計も失いつつある、繊細な美しさがある。
「スタンダードゆえの端正さ」がこの腕時計のデザインの魅力だ。
コーディネートやTPOを選ばない汎用性
また、コーディネートやTPOを選ばず着用できる汎用性も、この時計の魅力。
シンプルな3針タイプ
適度なアクティブ感を感じさせる、細部のデザイン
防水面での心配のない、金属製のブレスレット
まず、計時機能(クロノグラフ)やダイバーズ機能のない、シンプルな3針タイプであること。
真面目な印象を与えたい、営業などのビジネスシーンでも問題のない佇まいだ。
次に、上項で述べたように適度にアクティブ感のあるデザインで、カジュアルな服装にも広く対応可能。
最後に、皮革製ではなく金属製のブレスレットであること。
ドレッシーではないけれど、耐久性や防水性の面では金属製に分があり、日常生活で安心して着用できる。
安心と信頼の日本製
そして本品のさらなる魅力となっているのが、安心と信頼の日本製である点。
製造国の問題だけでなく、上述したようにデザインや仕上げの面で、日本人の仕事らしい細部に渡る配慮が感じられる点が嬉しい。
誇りを持って、「日本の工業製品」だと胸を張りたい1本だ。
廉価な価格設定
そして最後のポイントは、このような魅力ある時計が、実売1万円ちょっとで購入可能である点。
いつまで日本製とこの価格が維持できるのかは分からないけれど、個人的には全力で応援したいと思ってしまう製品だ。
SCDC037/083/085の不満点
一方、値段を考えれば仕方ない部分もあるけれど、不満点もある。
それは下記の2点。
防水性が低い(3atm)
各部の質感は、価格なりの箇所がある
防水性が低い(3atm)
防水性は3気圧の日常生活防水で、一般的な時計と同じ。
ちょっとした雨降りや手洗い以上の、本格的な水場での使用は避けた方が無難。
様々な生活シーンで永く使うことを考えると、やっぱり防水性はもう少し確保してほしかった。
ちなみに防水性が低い原因だけど、恐らく竜頭がねじ込み式ではないことにあると思われる。
ねじ込み式の仕様にするとコストが上がるので、やっぱりコストとのバランスの問題ではあると思う。
でも仮に価格が2割(約2,000円)くらい上がっても、筆者だったら本格防水の仕様を取るかもしれない。
各部の質感は、価格なりの箇所がある
価格を考えればむしろ頑張っていると思うけど、やはり各部の質感は価格なりの箇所がある。
まず風防(前面のガラス)は、ハードレックスと呼ばれる強化ガラス。
高級時計やスマホに使われている、傷に強いサファイアガラスではない。使用に伴うガラスの傷には注意が必要だ。
それとブレスレットは板金から作られたもので、コスパに優れた仕様。
デザイン的には綺麗で、着用すれば全く分からない。
だが時計を持った時の剛性感は、高級時計のようなカッチリした感じはない。
まあ色々と書いてしまったけど、実際に安価なのだから仕方がない。笑
むしろコスト制約がある中、それをほとんど感じさせないモノ造りができている。
工業製品としての優秀さに感心する。ユニクロの洋服とかと同様な感じだ。
この時計を見て、「安物だね〜」という視線を向けてくる輩もいるだろうけど、そういう輩は「モノの価値」に対する視野が狭いと思って、心のなかで笑っておけば良いのだと思う。
まとめ
本記事では、セイコーのスタンダードなクオーツ時計、SCDC037/083/085の魅力についてレビューした。
簡潔でいて美しく、洗練されたデザイン
コーディネートやTPOを選ばない汎用性
信頼の日本製
廉価な価格設定と、高い入手性
防水性が低い(3atm)
各部のコスト・質感は、価格なりの箇所がある
(ブレスレットや風防ガラスなど)
不満点も書いたけど、価格を超えた名作であることは間違いない。
ロングセラーではあるけど、いつまで新品で買えるかは分からない。
ご興味のある方は、是非チェックしてみてほしい…!
新社会人など、カジュアルな時計をしているビジネスパーソンへのプレゼントにもオススメの1本だ。
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