こんにちは、物欲紳士です。
今回は最近購入したモノの中から、オススメのガジェットを紹介したい。
この記事で紹介するのは、ソニー (Sony) のBluetoothスピーカー、LSPX-S3。
ソニーの「グラスサウンドスピーカー」の概説と歴史
LSPX-S3の特徴とレビュー
まずはブランド(ソニー)と、LSPX-S3の概略について見ていきたい!
ブランド(ソニー)と、LSPX-S3について
ソニー (Sony) について
ソニー (Sony) は、日本の電機メーカー。
1946年創業。
おそらく国内で知らない人はほぼいない、日本を代表する「黒物家電」ブランドの1つ。
現在は金融・音楽・映画など、家電以外にも幅広く事業を展開している。
祖業のエレクトロニクス分野では、近年はゲームなどの情報・ネットワーク分野への進出も著しい。
下記の記事 で、ソニー発の腕時計バンド "wena wrist" を紹介している。
合わせて見てほしい!
LSPX-S3について
LSPX-S3は、そんなソニーのBluetooth方式のスピーカー。
2021年8月発売で、記事執筆時点 (2021.09) では新製品。
本機はソニーが「グラスサウンドスピーカー」と呼ぶ、一風変わった形のスピーカー。
透明なガラス筒(★樹脂製)は単なるデザインではなく、音を発生するための振動源として機能する。
一般的なスピーカーの構造についてだけど、上写真のような板(振動板、コーンなどと呼ぶ)を、物理で習う電磁誘導(の逆現象)を用いて細かく震わせることで音が発生する。
グラスサウンドスピーカーは高音用の振動板(ツイーター)に一般的なコーンではなく、外装部材でもある樹脂ガラスの筒を用いる点が特徴になる。
●ソニーのグラスサウンドスピーカーの歴史
ソニーの中ではこの手の製品の歴史は結構古く、2008年発売の "Sountina" (サウンティーナ、NSA-PF1)まで遡る。
高さが1.8mもある巨大なスピーカーで、1本105万円もする高級スピーカーだった。
ソニーが「グラスサウンドスピーカー」と銘打った初の製品は、上写真のLSPX-S1。
2016年発売。
高級オーディオとしてではなく、Bluetoothスピーカーとしてリスタートした。
コンパクト&低価格になり、より(マニアではない)一般向けに進化したのが第2世代のLSPX-S2。
2019年発売。
小型化をしつつもハイレゾ音源に対応したのも見どころの製品だった。
そして第3世代に進化したのが、新発売(2021年発売)で今回レビューするLSPX-S3。
より一般ユーザーにフレンドリーな製品となっている。
前モデルには存在した外部入力端子やハイレゾ機能を省き、接続方法がBluetoothのみとなりシンプル化。
外観的にもより丸くなり、優しい雰囲気のデザインになった。
実を言うと「コーンではない物体を振動させて音を出す」という技術・製品は、ソニー以外のメーカーも含めて結構存在する。
当のソニーも、画面自体を振動体として音を出すテレビを販売していたりする。
グラスサウンドスピーカーの基本技術は、初代の "Sountina" の発売から15年近くが経ち「ソニー独自」とまでは言えなくなったのも事実なわけだ。
だけど関連製品も含めた技術的な熟成の上に本機(LSPX-S3)が存在する点は、注目しておくべきかもしれない。
LSPX-S3の特徴
ディテールから入ってしまった感もあるけど、ソニーのBluetoothスピーカー・LSPX-S3の製品の特徴を見ていきたい!
360°に広がる、無指向性のサウンド
Bluetooth接続、良好なスマホとの相性
インテリアに馴染むデザインとライティング
スピーカーとしての特徴は、音が360°方向に広がる無指向性のサウンド。
注目のグラスサウンド部は、高音域を奏でる、いわゆるツイーター。
これに中低音を担当するウーファーとパッシブラジエーターが組み合わされる。
「高・中・低」の音域で担当を分けるのは普通だけど、一般的なスピーカー構造だとツイーターは特に指向性(限られた方向のみに音が出る)が出やすい。
グラスサウンドスピーカーでは、樹脂ガラスの円柱を振動させることでツイーターを無指向性にしている。
グラスサウンドに加え、元々指向性が低い中低音用ユニットを組み合わせることで、360°方向に広がるサウンドを実現しているわけだ。
以上はグラスサウンドスピーカー全体についてだけど、前モデル (LSPX-S2) と比較すると、ウーファー口径のアップなどで低音を強化した点もトピック。
接続方式はBluetoothのみ。現実的にはほぼスマホ連携に特化している点も特色。
8時間連続使用できるバッテリーやソニー製の専用スマホアプリ (Music Center) を介したリモコン操作など、スマホと連携した使用感は考えられている。
Bluetoothスピーカーというカテゴリー自体が「スマホ音源の再生用」として発展してきたことを考えれば、妥当な仕様だと言えそうではある。
また、のように全般的に締まった印象というか、「凝縮感」や「エッジ感」が特色でもあるソニーのデザインにあって優しげな形状と色味に仕上げられたデザインも特徴的。
初代モデルから続く特色だけど、黄〜橙の中間のような色味のライトを内蔵していて「ロウソクの火」のように点灯する点も、ソニーらしからぬ(?)ナチュラル感を感じる。
ソニーのLSPX-S3:良い点と、イマイチな点
筆者は前世代のLSPX-S2のことを長年気になっていて、発売当初から購入するか検討したまま、後継機のLSPX-S3が発売になった。
良いタイミングだと感じて購入し、約1ヶ月が経過した。
まだ「慣らし」の期間ではあるけど、このスピーカーを使用して感じた良い点・イマイチな点は、下記の通り。
スマホとの連携でとにかくラクな使い勝手
音質は必要にして十分
「癒やし」のあるLEDライトの光
価格はややお高め
以下で、それぞれについて述べていきたい!
スマホとの連携で、とにかくラクな使い勝手
まず、スマホと接続するスピーカーとして捉えると使い勝手が非常にラク。
基本的な使い方は、「Bluetoothで "LSPX-S3" を選んで接続」「音楽アプリで再生」するだけでシンプル。
ここまでは一般的なBluetoothスピーカーと同じだけど、グラスサウンドスピーカーの場合は「セッティングも適当でよい」点が、他のスピーカーとはちょっと異なる。
本機は前項で説明した通り、指向性がないという特徴がある。
このため、その時その時で適当な場所に置いておけば部屋にいる場所に限らず、良音質の音楽が聴ける。
スピーカー類って、だいたいの場合は「ある場所(ソファーとか?)に座っている」想定でセッティングする。
だけど、個人的には音楽再生時に「想定した場所」に座っていないことも多い。
その場合、左右のバランスが崩れたり、最悪は聴こえづらい状況で音楽を流すことになる。
グラスサウンドスピーカーの場合、適当に部屋の中央あたりに置いておけば、細かなセッティングを気にする必要はない。
カジュアルなスピーカーとして、かなり使用感がラクなのは美点だと感じた。
一方でデメリットとしては、(複数台を併用しない限りは)ステレオ音源もモノラルになる。
あくまでカジュアルな用途限定なので個人的には気にしてないけど、音源通りに再生したいマニアな方には向かない部分もあるかもしれない。
音質は必要にして十分
LSPX-S3の音質について。
筆者自身がオーディオマニアではないのでシビアな評価ができない点は考慮いただきたいけど、このサイズのスピーカーに求める音質としては十分以上だと感じる。
「キャンドルライトモード」がある兼ね合いもあって、仕事が終わった夜にリラックスできる音楽(クラシックやジャズなど)を聴くことが多い。
感想としては、特にアコースティック音源の再生はリアル感があって、本機には特に向いている。
一方で打ち込み系の楽曲など、重低音が多い音源では(初期設定では)ベース・ドラムの迫力不足が目立つ。
一応コツがあって、スマホの設定アプリ (Music Center) で「ベースブースター」をONにすると、重低音の迫力不足はかなり解消できる。
ただし「ベースブースター」を使うと、(音源・音量によっては)重低音のボリュームが「スピーカーの容量を超えている?」と感じられることもままある。
サイズを考えると過大な期待は禁物だけど、重低音に不満がある方は試してみてほしいと感じた。
Hip-Hopやダンスミュージックなど、重低音のパワーが欲しい音源でメインに聴かれる方は、より適した製品の購入も、合わせて検討された方が良いかもしれない。
「癒やし」のあるLEDライトの光
ソニーのグラスサウンドスピーカーの特徴の1つと言えるのが、BluetoothスピーカーにLEDランタンを組み合わせたようなLEDランプ。
昼間はこんな感じだけど、夜になると、
明かりを落とすとムーディーな感じのランタンになる。
リビングのローテーブルに置いて寛ぐのも良し、ベッドサイドに置くのも良い。
音質についての説明で述べた通り、スピーカーとしてはアコースティック系の音源と相性が良いので、夜のリラックス時間にかける音楽ともマッチするのが良い。
筆者は「お気に入りの音楽を、ストレスなくラクに楽しめる」だけでQOL(生活の質)が爆騰するのを実感した。
なお、このLEDライトには「キャンドルライトモード」というのがあって、このモードにするとロウソクの炎のように、ライトの光が不規則に揺らぐ。
どうやら本体のマイクで拾った音に反応して、ランプの明度を変える仕組みのよう。
始めはランプが明滅するのがジャマというか、少し慣れないけど慣れると癒やしを感じる。
ちなみに、「キャンドルライトモード」はスマホアプリ (Music Center) で操作でき、強度を変更できるほかOFFにすることも可能。
価格はややお高め
グラスサウンドスピーカーシリーズの難点と言えそうなのが、ズバリ価格。
実売価格は税込3万円台後半〜4万円弱。(2021.09時点)
例えば↑のような「売れ線商品」と比較すると、コスパ的にはどうしても劣る…。
LSPX-S3は生産数量が少ない「ニッチ商品」なので、どうしてもお値段はお高めになるのだろう。
だけど良くあるBluetoothスピーカーにはない「ラクさ」と「癒やし」があって、アコースティック音源にも向いているのがグラスサウンドスピーカー。
嗜好がハマる方には、オンリーワンの製品だと言えそうだ!
まとめ:「『テクノロジー』と『優しさ』の融合」が、ブランドの目指す方向性かも?
今回は、ソニー製品でも独特の雰囲気を醸す「グラスサウンドスピーカー」の新製品、ソニー (Sony) のLSPX-S3をレビューした。
360°に広がる、無指向性のサウンド
Bluetooth接続、良好なスマホとの相性
インテリアに馴染むデザインとライティング
スマホとの連携でとにかくラクな使い勝手
音質は必要にして十分
「癒やし」のあるLEDライトの光
価格はややお高め
総合評価 ★★★★★ 3.6
デザイン ★★★★★ 4.0
インテリアにも馴染む「ナチュラル系」な外観
機能性・音質 ★★★★★ 4.0
「スマホへの割り切り」を感じる潔さ。音質も及第点
使用感 ★★★★★ 5.0
セッティングを選ばない「ラクさ」が◎
価格 ★★★★★ 2.0
ライバル製品とすると、コスパ的にはイマイチかも…
耐久性 ★★★★★ 3.0
購入直後のため未評価。「永年使う製品」ではない気も
その他 特になし
本稿を書きながら、別記事でレビューした "wena wrist" の語源に "natural" (ナチュラル)という言葉があったのを思い出した。
グラスサウンドスピーカーが醸す「優しさ」や「温もり」は、"wena wrist" が掲げる "natural" という言葉の意味とは少し異なるのかもしれない。
だけど、ともすれば「非人間的で冷たく感じられる」テクノロジーを、より人にフレンドリーなモノにしたいというのは、近年のソニーが掲げるテーマの1つなのかもしれない。
そう考えるとのような製品にも、似た要素を感じる。
ソニーだけが掲げるテーマでもないのだけれど、現代は「共感の時代」。
企業とその製品にとっても、顧客が「自分のことを、分かってくれている!」と感じることが「価値」となるのだろう。
何かと敷居が高い「新たな技術」を、どこまでフレンドリーなモノにできるのか。
今後のソニーの新製品にも、度々注目していきたい!
ソニー グラスサウンドスピーカー LSPX-S3
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