こんにちは、物欲紳士です。
今回は、「筆者の好物」でもある復刻系ウォッチを購入レビューしたい!
本記事でレビューするのは、タイメックス (Timex) のQ TIMEX (Ref. TW2T80700) 。
まずはブランド(タイメックス)と、本機の概要をチェックしていきたい!
ブランド(タイメックス)と、Q TIMEXについて
タイメックス (Timex) について
タイメックス (Timex) は、米国の時計メーカー。
1854年に創業。
米国系の腕時計メーカーはいくつかあるけど、現在でも米国内に本拠を構えるブランドは、タイメックスのみ。
「ブランドのオリジン」にこだわりたい方にとっては、重要なポイントかも?しれない。
ちなみにタイメックスといえば、歴代の米国大統領が愛用したことでも有名。
数ある腕時計ブランドの中でも「米国らしさ」を象徴している点が、タイメックスの特徴だと言えそうだ!
Q TIMEXについて
Q TIMEXは、そんなタイメックスが過去のアーカイブから、名作を忠実に再現した「復刻系」のシリーズ。
そもそも、19世紀からの歴史を誇るタイメックス社には、膨大な「過去製品のアーカイブ」が存在する。
近年は腕時計業界全体での「復刻ブーム」もあってか、本作以外にも復刻系モデルをいくつか発売し、話題を振りまいてきた。
「レトロ系ウォッチ」が大好きな筆者も注目していて、当ブログでも度々取り上げてきた。
'50年代の「レトロ・アメリカン」な雰囲気が新鮮なマーリン復刻版とか、
'80年代に発売され、'90年代に当時の米大統領が就任式で着用したことでも知られるアイアンマン (8LAP) など。
「Q TIMEX」は、上記のような復刻モデルのヒットに味をしめた(?)タイメックス社が、「復刻系シリーズ」として立ち上げたラインナップになる。
2020年の発売以来、徐々にラインナップを拡充し、記事執筆時点で幅広いラインナップを擁している。
'72年モデルの復刻だという「旧き良き米国流エレガンス」が感じられる1本とか、
「液晶ディスプレイにアナログ文字盤を再現する」という、最近はあまり見かけない「凝った仕様」が新鮮なモデルもラインナップされている。
色々と「兄弟機種」も増えてきたQ TIMEX。
だけど2023年現在でも「主力機種」なのは、第1段として発売されたダイバーズタイプのクオーツモデル(本機)だろう。
(後述するけど)豊富なカラバリが特徴でもある本機。
今回レビューするのは「鉄板カラー」とも言える、赤青に塗り分けられた通称「ペプシカラー」と呼ばれる色味の1本となる!
タイメックスのQ TIMEX(ペプシ):良い点と、イマイチな点
さて、そんなこんなで筆者の手元にやってきたQ TIMEX。
1ヶ月ほど試用して感じた良い点とイマイチな点は、下記の通り。
オリジナルに対するリアルな再現性
「70年代らしさ」を感じる秀逸なデザイン
普段遣いに適度なサイズ感
お好みが揃う豊富なカラバリ
お小遣いで購入可能なコスパ感
防水性は高くない
「ムーブメントのウンチク」とは無縁な点
風防のキズには注意が必要!
以下にて、それぞれについて説明していきたい…!
オリジナルに対する、リアルな再現性
Q TIMEXシリーズのメインモデルとも言える本機。
製品のあらましとしては「1979年の製品を復刻した1本」となる。
オリジナルは「40年以上前のタイメックス」。
基本的には「使い倒す製品」なので、高級腕時計と比べても(逆に)良好な個体の現存本数は限られる。
タレントの荻原次晴氏が、本機に関する動画をYoutubeに上げていて、オリジナルと本機との比較が見られる。
(荻原氏の「腕時計愛」も伝わる、なかなか秀逸な動画。)
比較しているのはモスクワオリンピック限定モデル (1980) で「通常モデル」ではないけど、細部に至るまでデザインの再現性が高いのが見て取れる。
近年は「復刻」を謳いつつも、現代人の好みに合わせてアレンジされた「なんちゃって復刻」な製品も多い。
そうした製品も悪くはないけど、「過去の製品アーカイブから復刻」の謳い文句に恥じない、本機のリアルな復刻っぷりは評価したいと感じた!
「70年代らしさ」を感じる、秀逸なデザイン
「70年代の製品を、極力変えずに再現した外観」が魅力の本機。
そんな本機のデザインの見どころを、筆者なりに掘り下げてみたい!
まず、本機の外観上の第1の特色だと感じるのが、「フラットさとエッジ感」が表現されたケースの形状。
通常のアナログ腕時計に見られるラグ部(ベルト・ブレスレットとの接続部)は、外観に露出しない仕様となっている。
機能的な要素を極力見せず、フラットな面で覆われた「のっぺり感」が特徴。
ケース終端部には面取りが施され、外観上のアクセントとなっている。
この辺りは別記事でレビューした「アイアンマン」とも似た要素。
70年代後半〜80年代にかけての流行といえる「エッジ感」が表現されている。
一方で、本機はアナログ機なこともあり、文字盤周辺の意匠は円形が基調。
さらにドーム型のアクリル製風防など、「丸み」を感じさせるディテールが組み合わせられる。
に、自動車(メルセデス・ベンツ)のエクステリアデザインの例を示す。
'60年代の「曲線的な優美さ」、'80年代の「直線を基調としたエッジ感」に対し、その過渡期と言えるのが「'70年代テイスト」。
本機の外観からも、この年代らしい「エッジーさと丸さの融合」が見られる点は、非常に面白い。
サテン仕上げとポリッシュ仕上げが組み合わせられた、細かなパーツから構成されたブレスレットの意匠も面白い。
こういうデザインって、'80年代生まれの筆者からすると「昔、おじさんがしていた腕時計」っぽさもある。
…けど、スポーティーな印象の本体との組み合わせで全体としてシックにまとまっていると感じる。
以上をまとめると、「70年代らしさ」を感じさせつつも「おじさんには懐かしく、若い方には新鮮なデザイン」となっている。
老若男女を問わずに愛用できる点が良いと感じた!
普段遣いに最適なサイズ感
'70年代の製品を実直に復刻しただけあって、(近年の腕時計とは異なる)手頃なサイズ感も、普段遣いには嬉しいところだと感じた。
本機のケースサイズは、直径38mm。
さらにムーブメントが薄型のクオーツタイプなこともあり、ケース厚も薄め。
着用すると外径スペック以上にコンパクトに感じられ、取り回しが良い。
腕時計の存在感を主張できる「デカ厚なモデル」も良いけど、本機くらいの「控え目なサイズ感」が、やっぱり普段遣いにはもってこい。
巻き上げ残量の心配を気にしなくて済むクオーツ式の利便性と相まって、手にすると着用頻度が高い1本になることは請け合いだと感じた!
「お好み」が揃う、豊富なカラバリ
タイメックス社の現行製品なだけあり、(どちらかと言えば)「ファッション性重視」なモデルと言える本機。
ファッションやお好みに合わせて選べる、豊富なカラバリも魅力的。
筆者の手元にある「赤青ベゼル」(通称ペプシ)以外にも、
黒ベゼル&文字盤にラバーバンドの組み合わせでシンプル&スポーティーな1本とか、
ブロンズカラーに、高級感のあるベゼルの色合わせが個性的なカラバリや、
「黄/緑」に塗り分けられたベゼルがお洒落で「春夏っぽい」モデルなど、多様なカラバリが存在する。
「ファッション感覚」で、お好みの色味を入手するのも楽しいモデルとなっている!
「お小遣いで購入可能」なコスパ感
「良い点」の最後は、コスパについて。
本機の定価は、税込で24,200円(22,000+税)。
タイメックス製品としては「そこそこな金額」となる価格レンジだけど、それでも「お小遣いで購入可能」なレベル。
さらに、購入店舗・タイミングによっては結構値下げされる。
狙うモデルとタイミングが良ければ、1万円台での購入も可能。
「リアルな復刻モノ」の中ではコスパ感も優秀で、1ユーザーとして嬉しく感じる!
防水性は高くない(5気圧)
以下は、イマイチな点についても述べたい。
「ダイバーズウォッチらしい外観」がお洒落な本機だけど、防水性は「5気圧」。
日常使用に耐えるレベルで、本格的なマリンレジャー等での使用には向かない点に注意が必要。
要するに、本機は「ダイバーズウォッチ」ではなく「ダイバーズスタイルの腕時計」。
本格的な防水性能を持たない代わりに、「小ぶりな筐体」や「良好なコスパ」を実現しているワケだ。
(「水場でジャブジャブ」ではなく)「陸サーファー的な使い方」をするのが、本機の正しい活用法と言えるのかもしれない…!
「ムーブメントのウンチク」とは無縁な点
ムーブメントについて。
'70年代のオリジナルモデルは「バッテリーを駆動源とした、電磁テンプ方式のムーブメント」を採用していた。
一方の現行機種(本機)は、クオーツ式ムーブメント。
要するに「良くあるヤツ」で、「ムーブメントのウンチク」とは無縁。
この辺り、「機械にうるさい腕時計好き」にはイマイチに感じられるかもしれない。
ちなみに「機械にこだわる派」の方には、機械式ムーブメントを搭載した上級機種 (M79) も用意されている。
本機とはやや異なり、サイズや細部のデザインが現代向けにアレンジされた「復刻調モデル」となるのがM79。
「リアルな復刻」か、「現代版にアップデートされた復刻調」か。
好みに応じて選べる点も、ユーザーにとっては嬉しいポイントかもしれない!
風防の小キズには、注意が必要!
最後に注意点だけど、前述の通り、本機の風防はアクリル製。
高級機に用いられるサファイアガラス等と異なり、スリ傷が付きやすい点に注意が必要。
風防がアクリル製となる理由だけど、前述したドーム型形状を再現したからだと思われる。
近年はガラスの研磨技術の進化で、より硬い材料(サファイアガラス等)でも、本機のような風防形状を実現した機種もある。
けど、それはまだまだ高級機のみの世界。
なお使用に伴って小キズが付いた場合、(浅い傷なら)研磨することで隠せる。
腕時計向けの研磨剤も販売されているので、気になる方は試してみるのもオススメ。
まとめ:「大人買い」も大アリ。お好みのモデルを!
今回は「クラシカルで、お洒落で、良コスパ」な3拍子揃った1本、Timex(タイメックス)のQ TIMEX(ペプシベゼル、Ref. TW2T80700)を購入レビューした。
オリジナルに対するリアルな再現性
「70年代らしさ」を感じる秀逸なデザイン
普段遣いに適度なサイズ感
お好みが揃う豊富なカラバリ
お小遣いで購入可能なコスパ感
防水性は高くない(5気圧)
「ムーブメントのウンチク」とは無縁な点
風防のキズには注意が必要!
本文で述べた通り、豊富なカラバリが揃うのが楽しい1本。
色味のチョイスとコーデ次第で、「老若男女のオンからオフまで」幅広い楽しみ方ができそうだ。
しばし継続販売されるはずなので、いくつかのカラーを「大人買い」で揃えるのもアリかもしれない!
[タイメックス] Q TIMEX TW2T80700
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