ホワイツのセミドレス(外観)

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【購入レビュー】ホワイツのセミドレス【2/2:レビュー編】

2021年4月5日

こんにちは、物欲紳士です

この記事では前回に引き続き、米国からカスタムオーダーで購入したホワイツセミドレスについて、私的レビューをしてみたい。

ホワイツのセミドレス(着用時) 前回の記事(カスタム・ブーツの個人輸入の流れ)はこちらから!

カスタムオーダーの内容

前回のおさらい

前回は、米国のブーツ販売サイト、Baker's Boots and Clothing (外部サイト)にて、以下の内容でカスタムしたブーツを購入した。

【カスタムの内容】
1)  木型:標準
2)  アッパー革の種類(爪先側):ブラウン・ドレス
3)  アッパー革の種類(シャフト側):ブラウン・ブルハイド
4)  ライニングの有無と色:有、キャニオン・レッド(有料Op)
5)  シャフト上部のループ:なし
6)  トゥキャップ:有・メダリオン付き(有料Op)
7)  トゥ・ボックス(爪先の補強):有(シングル)
8)  靴紐の金具:黒、上部2個はフック仕様
9)  ミッドソール:シングル
10) ウエルトのコバ色:ブラウン
11) ヒール高:標準
12) ヒール形状:標準
13) 靴底:ビブラム・コンポジション・ハーフソール
14) コバの張り出し・ステッチ:小さめ、シングルステッチ
15) サイズ(足長):6
16) サイズ(足幅):C

以下にて、それぞれの項目について説明していきたい。

カスタムオーダーの項目と内容

項目 (1) :ラスト(木型)

ホワイツのセミドレス(外観) ラスト(木型)の種類。

標準のほかにスウィング・ラスト、クラシック・ラストの3種類から選べた。
まずは入門編ということで、標準ラストを選択。

項目 (2) (3) :アッパー革

ホワイツのセミドレス(側面) 甲革の種類。
爪先とシャフトの2箇所までは、追加料金なしで選択可能だった。

全体としてダークブラウン色にしたかったけど、せっかくなので爪先はダークブラウンの標準革(ブラウン・ドレス)、シャフトはブラウン・ブルハイドの2トーンにしてみた。

項目 (4) :ライニングの有無、色

ホワイツのセミドレス(ライニング)

赤茶のライニング革。履き口の補強は付く。ブルハイドならばライニングは不要だった気もした…

ライニング無しという選択も可能。有りの場合は色を選べる。

ライニング無しのほうがシャフトが馴染みやすそうで魅力的だけれど、「有り(キャニオン・レッド)(有料Op)」を選択した。

項目 (5) :シャフト上部のループ

ホワイツのセミドレス(履き口)

履き口後端にループ部品を付けることも可能(今回はなし)

着脱用のループ部品の有無。
すっきりさせるために「無し」を選択。

項目 (6) (7) :トゥ(爪先)の仕様

ホワイツのセミドレス(トゥ部) 爪先のキャップの有無と、補強材の仕様。
「メダリオン付きキャップ(有料Op)」「補強材:シングル」を選択。

項目 (8) :靴紐の金具

ホワイツのセミドレス(フック)

このブーツは履き口が狭い。上部の金具がフックの方が、着脱は容易

「『全てアイレット(穴)』か『上部がフック』」のどちらか、また金具の色を4色から選べた。
着脱の容易性を考えて、「黒のフック仕様」を選択。

項目 (9) :ミッドソール

ホワイツのセミドレス(ソール構造)

今回はミッドソール(赤矢印部の革)を1枚にした。2枚の革(ダブル)にすることも可能

ダブルかシングルから選択可能。

(13) でラバーのハーフソールを選んだので、ソールの耐久性は問題ないと考えた。
よりドレス感の出そうな「シングル」を選択。

今回の構造は、ソールの構成が「アウトソール(上写真黒色の地面に接するゴム)+ミッドソール1枚」なので、いわゆる「ダブルソール」ということになる。(ちょっとややこしい…)

項目 (10) :ウエルトとソールのコバ色

ホワイツのセミドレス(ソール)

ソールの色味(ブラウン)は、思ったよりも淡色。ナチュラルなヌメ色に近い

黒かブラウンかで悩んだ。

とりあえず淡色にしておけば後から塗り直すことは可能なので、「ブラウン」を選択。

項目 (11) (12) :ヒールの仕様

ホワイツのセミドレス(ヒール)

曲線的なヒールの後端形状は独特。ホワイツらしさがある箇所だ

ヒールの形状と高さを選べる。形状・高さ共に「標準」を選択。

独特の形状のヒール形状は、一目でホワイツだと分かるポイント。 通常のストレートなヒール(テーパー無し)も選択できた。

項目 (13) :アウトソールの種類

ホワイツのセミドレス(アウトソール)

アウトソールには「ビブラム・コンポジション・ハーフソール」を選択

アウトソールは種類が多い。

「革底」も選択可。 耐久性と屈曲性を重視し、「ビブラムのハーフソール」にしてみた。

項目 (14) :コバの張り出し量とステッチ

ホワイツのセミドレス(ステッチ)

アウトソールのステッチはシングル。接着剤が気になります…

アウトソールを縫い付けるステッチがダブル(2列)なのも、ホワイツらしい意匠だと思う。

だけど、今回はドレッシーな感じを重視して、「シングルのステッチ」を選んだ。

項目 (15) (16):サイズ(足長と足幅)

筆者の足サイズは、恐らくサンプルの靴すらないであろう、特殊なサイズ。
入念に調べた上で、最終的にはエイヤッ!といくしかない。「6C」を選択。

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カスタム結果についての感想

ここからはただの感想文になってしまうけど、届いた商品に対する感想を書きたい。

良かった点(期待通り) サイズ・履き心地はバッチリ
「メダリオン付きトゥキャップ」の愛嬌
全般的にはセミドレスらしい仕上がり

イマイチな点(期待外れ) 2トーンのレザーの組み合わせ
縫製は粗い(「手造りの味」だと捉えよう)

それぞれについて、下記で説明していきたい。

期待通りだった点

サイズ・履き心地はバッチリ

6Cというサイズ感は「足長短め、足幅狭め」で、既製品にはないサイズ。
ここが最も心配だったけど、結論から言うとバッチリだった。 ちなみに、筆者の主な米国靴のサイズ感は下記。

レッドウイング 「アイリッシュセッター」:US6D+インソール
ダナー 「ダナーライト」:US7EE
オールデン(モディファイド):US5.5D
アレン・エドモンズ 「ストランド」:US6D
フローシャイム コブラヴァンプ:US7D
コール・ハーン 「ピンチ・ペニー」:US6.5D

この中で特に重要なのは、レッドウイングとダナーのサイズ感

色々リサーチした結果、基本的にホワイツの造りは大きいらしい。
ダナーとの比較では1サイズ程度下げ、レッドウイングとの比較では同サイズか、ワンサイズ下げる感じのよう。

アイリッシュセッターのサイズ「6D」から、(インソール分も含め)ワンサイズ位下げる感じだけど、少しゆとりを持たせた「6C」か「5.5D」の2つを考えた。

足長を短くするのはリスクがあるのと、長くて細い方がこのブーツらしいと考えて「6C」を選択。
結果的にうまくいった。

今回感じたのは、今回のように「試着できない状況で、ブーツをオーダーする」場合には、「ジャストサイズを攻めすぎない」ことは重要だということだ。

前編でも少し書いたけど、基本的にブーツの場合「足首を固定できる」ため、フィッティングにそれほど神経質になる必要はない
さらに言えば、最悪の場合はインソールを入れるという選択肢もある。

ホワイツはブーツの中では、フィット性を重視しているようなので、なおのこと余裕を残しておくことは大切かもしれない。

「メダリオン付きトゥキャップ」の愛嬌

ホワイツのセミドレス(トゥ部) セミドレスは一般的にプレーントゥのものが多い気もするけど、メダリオン付きのトゥキャップの選択も、想像以上に良い。非常に満足。

オプション金額は確か50USDくらいだったけど、この金額でオリジナル感が出せるのは良い。

全般的にはセミドレスらしい仕上がり

細部の仕様(ループ、靴紐金具、ソール、コバ、ヒール)は、ホワイツ・セミドレスとしては良くある感じ。あまり冒険をしていない

全般的にはアレンジを加える部分を絞って、「初めてのホワイツ」らしい1足になったかなと感じた。

期待外れだった点

2トーンのレザーの組み合わせ

ホワイツのセミドレス(外観) これは輸入とか通販とか関係なく、店舗でオーダーしても起こりうる。

要は、単純に筆者のセンスの問題…。
狙いとしては、ダークブラウンの2種類の革で、トーンを揃えつつも質感の違いでオリジナリティを出そうとした

出来上がったものを見ると、思っていたより「2素材感」がなくて、中途半端な仕上がりだったと感じた。
片方は赤系 or キャメル系の色にするとか、2種類の色味を分けた方が良かったかなと感じた。

ちょっと思ったのは、仮にサンプルを見てオーダーしても、実物ではなくて革パッチを見ただけだと、同じ選択をしていた可能性が高い。
最終的な仕上がりを見ないと分からない部分もあるのが、既製品にはないオーダーの難しさ・奥深さだなと、改めて感じた。

ホワイツのセミドレス(甲革) とは言ってもお手入れの仕方次第で、徐々にトーンの違いが出て「いい感じ」になる可能性もありそう
経年変化については、また機会があればレポートしたいと考えている。

縫製は粗い(「手造りの味」だと捉えよう)

これも良くある指摘だけど、現物を見ても縫製を始めとした仕上げには「粗さ」がある

ホワイツのセミドレス(仕上げ)

アウトソールのステッチは乱れていたり、爪先の形状がいびつ。手縫いでも、なかなかこうはならないよ…

特に感じたのは、トゥ部分の歪みと手縫いのステッチの乱れ

これがドレスシューズだったらNGだけど、今回のカスタムは個人的には「愛嬌のある感じ」もテーマにしていた。
こういった「粗さ」にも「ハンドメイドの愛嬌」に感じられて、それほど気にならなかった

だけど、どうしても気になってしまう方も多いかと思う。 気になってしまいそうな方は、既製品を店頭で確認の上で購入した方が良さそうだ。

まとめ:次回もオーダーしてみたい

今回は、「一生モノ」とも言えるキング・オブ・ワークブーツ、ホワイツのセミドレスのカスタムオーダー品をレビューしてみた。

ホワイツのセミドレス(外観)

ポイントのまとめ サイズ・履き心地はバッチリ
「メダリオン付きトゥキャップ」の愛嬌
全般的にはセミドレスらしい仕上がり
2トーンのレザーの組み合わせ
縫製は粗い(「手造りの味」だと捉えよう)

実はこのブーツをオーダーしたのは1年ちょっと前なんだけど、あんまり履けてない自分が、1番期待外れだったポイントかもしれない…。

短靴以上に、ブーツは履き込まないと格好良くならない。ので、どんどん履きたい!
機会があれば、エイジングもレポートしてみたい!
自分なりの反省点も色々とあったので、最後までお読みいただけた方の参考になれば幸いだ

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(おまけ)コーディネート例、私物の製品データ

コーディネート例

ホワイツのセミドレス(着用画像)

コーディネート詳細
ジャケット:シエラデザインズ(→レビューページへ)
カットソー:フィールズ・ダルボー
シャツ:ブルックス・ブラザーズ
デニム:ユニクロ(→レビューページへ)
靴:ホワイツのセミドレス(本品)
鞄:ル・ボナー(→レビューページ へ)

ホワイツのセミドレス(着用画像)

コーディネート詳細
ジャケット:ショット(→レビューページへ)
ニット:ユニクロ
シャツ:鎌倉シャツ
デニム:ユニクロ(→レビューページへ)
靴:ホワイツのセミドレス(本品)

私物の製品データ

ホワイツのセミドレス(外観)

ブランド  ホワイツ (White's Boots)
製品名   セミドレス (Semi Dress)
スタイル  ブーツ(5インチ)
製法    ハンドソーン・ウエルト
ラスト   標準(#55)
甲革    ブラウン・ドレス&ブルハイド
     ダークブラウン
サイズ   US6C
価格    約70,000円(輸入価格)
購入年月  2019年11月

 

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