こんにちは、物欲紳士です。
もう夏も終わりだから、ちょっと周回遅れ感(?)があるけど、まだまだ残暑が続きそうな今日この頃。
今回は以前の記事(下記)で紹介した、近年愛用のニットポロと併用している夏季用のインナーTシャツについて書きたい。
今回紹介するのは、グンゼとユニクロのインナーT。
この手のインナーシャツって、最近は色々と種類が増えてきた。
今回の2品はコスパに優れていて、「大人買い向き」な狙い目の製品だ。
まずはブランド(グンゼ、ユニクロ)と、製品概要について見ていきたい!
ブランド(グンゼ、ユニクロ)と、今回のインナーシャツについて
グンゼ (Gunze) について
グンゼ (Gunze) は、日本は大阪発祥の下着メーカー。
明治時代の1896年(!)に創業。
「『グンゼ』って何のことよ」って思うけど、漢字で書くと「郡是」。
「是」というのは、「国是」とかで使われるのと同じ意味。
要するに「地元や地域社会の目標」みたいな意味なわけだ。
創業年が日清戦争終結 (1895) の翌年だから、これは現在とは明らかに異なる価値観。
「個人」よりも「社会・集団」の成長の方が重視され、さらに地域コミュニティも健在だった当時の『時代の雰囲気』が感じられる社名だ。
「ちょっと古い」という考えもあるかもしれないけど、歴史のある企業が創業時の思想を名称に残しているというのは、なかなか興味深い。
現代も「郡是」のために仕事をしているわけではないと思うけど、彼らの先人に対するリスペクトには敬意を表したい。
そんなグンゼの定番商品と言えば、まずは男性用下着の "Body Wild" シリーズ。
男性用下着としてボクサーパンツが一般化したのは90年代後半くらいからだと思うけど、それ以来20年ほど、国内で「定番商品」であり続ける名品。
比較的若い層に愛用者が多そうで、40代以下くらいの諸兄の中には「グンゼと言えば "Body Wild" 」と認識されている方も多いかもしれない。
一方で、特に中高年以上の方から時々聞くのは「Tシャツと言えば、グンゼでしょ」的なコメント。
「ワイシャツのインナーに、綿の白Tを着る」なんてのは、日本では特に中年以上の方でよく見かけるスタイル。
その際の定番アイテムは、やっぱり今も昔も「グンゼのインナーT」なわけだ。
まとめると、「老若男女の日本人の素肌に触れつつ」歩んできたメーカー、それがグンゼだと言えるだろう!
ユニクロ (Uniqlo) について
一方のユニクロ (Uniqlo) は、言わずと知れたSPA(アパレル製造・販売業者)で国内最大のブランド。
並み居る世界の強豪を押さえ、SPA業界で世界No.1になる日も近そうだ。
ユニクロ (オンラインストア・トップページへ)
ユニクロについては、過去に下記製品をレビューしている。
あわせてチェックしてほしい…!
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今回紹介する夏季用インナーについて
さて、そんなグンゼとユニクロから、今回はカットオフ(切り放し)のインナーシャツを紹介したい。
この記事でレビューするのは、下記の製品。
まず、グンゼからはYG CUT OFF VネックTシャツ。
"YG" というのはグンゼの製品ブランドで、 "Young mind, Gentle style" の略らしい。
"Young" とか "Gentle" のワード、故・西城秀樹氏の "ヤングマン" っぽさも感じる。
若干「嬉し恥ずかし」なネーミングだ…(*本ブログのテーマともカブるので、半ば自虐 )
夏季用のインナーに求められる機能性を追求した上で、最適な着圧設計をしている点が、このTシャツの特徴。
一方のユニクロからピックアップしたのは、エアリズムマイクロメッシュVネックT。
エアリズム (AIRism) は、多くの方がお世話になっている製品ではないだろうか。
「機能素材の王者」ユニクロが放つ、「ドライ・接触冷感・抗菌防臭・吸放湿」などの充実した機能を持つ夏向け素材、それがエアリズム。
このTシャツは、エアリズムの基本的な特徴に加え、生地をマイクロメッシュ構造とすることで極限の薄さ・軽さを実現している。
以上、個々の製品についてざっくり見てみたけど、これら2製品には共通項も多い。
上に着る洋服に響かないカットオフ仕上げ
夏季インナー素材として充実の機能性
冷感
速乾(ドライ)
抗菌防臭(デオドラント)
まず注目の新技術、「カットオフ仕上げ」により見た目上はインナーを着ていないのと同等のスマートさを実現している。
さらに生地が夏場の日常着に適した機能性を持つ点も、両者の共通要素だと言えそうだ。
引き続き、2つの製品を実際に使用した上で感じた「実際のところ」について比較レビューをしていきたい!
グンゼとユニクロ:夏季用カットオフインナーを比較する
「製品の特徴」では共通項も多い、今回のカットオフインナーたち。
だけど実際に製品を試してみると、両者には差異点も結構多いということが分かった。
「両者を比較した要点」を筆者なりにまとめると、下記のようになる。
厚さ:「究極の薄さ」が特徴のユニクロ
質感:グンゼは「綿っぽい肌触り」に好感
透けづらさ:生地が厚手なグンゼが良好
着用感:グンゼはフィット性に特色あり
価格:ユニクロが安いが、実売価格は大差なし
その他:グンゼの製品展開の煩雑さには疑問も…
それぞれについて、下記で詳細を述べていきたい!
生地の厚さ:「究極の薄さ」が特徴のユニクロ
「夏季用の肌着生地」としての機能性は似つつも、実物を見ると両者は結構異なる。
ユニクロの生地は、一見して「スケスケ感」がある。
一方のグンゼは、比較すると適度に厚みがあるのが特色。
「真夏にシャツを2枚着る」こと自体、近年の酷暑では辛い面もある。
この点、「シャツを2枚着ることによる暑さの回避」という意味では、ユニクロに分がある。
一方、汗をかいた際に「吸湿できる量」はグンゼに安心感があり、単純な甲乙は付けがたい。
このあたりは、「汗かきかどうか」の体質にもよりそうだ。
だけど個人的にはユニクロは生地が薄すぎ、「上着シャツに汗が染みる」事態が度々起きる。
「脇汗パッド付」が選択可能な点も含め、汗への対応面ではグンゼに安心感を覚える。
生地の質感:グンゼは「綿っぽい肌触り」に好感
生地の質感面では、グンゼは「綿と化繊(ポリエステル・レーヨン等)」の混紡。
一方のユニクロは「ナイロンとポリウレタン」の混紡で、100%化繊となる。
筆者としては、化学繊維を頭から否定するつもりはない。
でも直接比較してしまうと綿らしい「ナチュラル感」があるのはグンゼ。こちらに好印象を抱く。
透けづらさ:生地が厚手なグンゼが良好
特に普段の仕事でワイシャツを着る方にとって、「肌の透けづらさ」をインナーに求める声は大きいだろう。
結論から言うと、「透けづらさ」の面ではグンゼに軍配が上がる。
前述のように、ユニクロの生地は「スケスケ感」が高い。
(汚い写真なので掲載しないけど)特に気になる乳首は、インナー着用状態では透けてしまう。
薄手の白いワイシャツなど、上着の製品選びによっては「肌が透ける」可能性が残る。
一方でグンゼは、インナー着用状態では(筆者の肌色では)乳首も透けない。
これなら上に何を着ても「透ける心配は不要」で安心感が高い。
余談だけど、「透けづらさ」と「インナーの目立たなさ」を両立できるのがベージュ色の利点。
透けやすいユニクロでも、ベージュ系を選ぶことで上着から見た際の「透けやすさ」は最大限緩和されるはずだ。
…ただし、上着シャツを脱いだインナー着用状態は相当ダサい…
筆者のような「既婚者のおじさん」は、率直に言って「脱いだ状態」なんて気にしない。
だけど「脱いでも格好良くありたい」という願望がある方も多いはず…。
そんな方は、別の色(ライトグレーなど)を選ぶのも一考かもしれない。
着用感:グンゼはフィット性に特色あり
生地だけでなく形状・着用感の面でも、差異は結構大きい。
まず、グンゼの特徴は「フィット性」。
立体形状とすることで均一な着圧がかかるように設計されている。
一方のユニクロは「緩めで身体に密着しない」着心地が特徴。
肌着とは言え、「服が身体にかけるストレス」を極力緩和する、という発想かもしれない。
どちらかというとユニクロの方が「今っぽい発想」に感じるけど、少なくとも現状はグンゼの方が快適な着用感だと感じた。
ただ、着用感は率直に言って個人の好み・体型による差異も大きいし、前項で述べた生地の肌触り等も含めての評価。
あくまでも個人の感想だと捉えていただければ幸いだ。
価格:ユニクロの方が安いが、実売価格では大差はなし
次にコスパ面を比較したい。
まず、グンゼの方は「清涼生地・脇汗パッド付き」で定価が税込1650円。
一方でユニクロは定価が税込990円。
定価の面ではユニクロが安いけど、AmazonをはじめとしたECサイトでは、グンゼはほぼ常に割引価格で購入可能。
なので、実質的な価格差はそれほど大きくはない。
具体的な価格差は購入タイミングによるけど、たかだか数百円程度なら気に入った方を選んだ方がお得だと感じる。
その他:グンゼの製品展開の煩雑さには疑問も…
最後に1つ。
「企業文化の違い」もあるのか、両社には「製品ラインナップの考え方」の面でも違いがある。
ユニクロは、展開している製品バリエーションがかなりシンプル。
恐らく、考え抜いた上で製品の種類を減らし、合理的に生産して価格競争力を上げるのが基本的な企業姿勢なのだろう。
一方のグンゼだけど、製品展開の煩雑さはやや気になる。
「標準」「脇汗パッド付き」「全シーズン or 春夏」「Tシャツ用」「ステルスカラー」など、種類がやたら多い。
さらに、それぞれに「カラバリ」「サイズ」がある。
店頭に並んでいたら「混乱する or 買い間違える」のは必至だと思う。
良く言えば「多様な需要に細やかに対応」とも言えるけど、「良い製品の選択を、顧客に丸投げ」と言えなくもない…。
こんな場合、ユーザーの観点からオススメなのは、店舗ではなくインターネットで購入することだ。
ECサイトであれば購入履歴も残るし、商品のブックマークも可能。
「この前のアレをまた買い足したい」となった場合、買い間違えを防止することに繋がる。
特に下着類は試着するものでもなく、店舗で購入するメリットもほぼない。
価格面も考えると、店舗よりはECサイトで購入する方がオススメなのだ…!
まとめ:(今回は)グンゼの「老舗のノウハウ」に、一日の長あり
今回は「1000円(+α)のカットオフインナー」というテーマで、グンゼとユニクロのサマーインナーを比較してみた。
上に着る洋服に響かないカットオフ仕上げ
夏季インナー素材として充実の機能性
冷感
速乾(ドライ)
抗菌防臭(デオドラント)
厚さ:「究極の薄さ」が特徴のユニクロ
質感:グンゼは「綿っぽい肌触り」に好感
透けづらさ:生地が厚手なグンゼが良好
着用感:グンゼはフィット性に特色あり
価格:ユニクロが安いが、実売価格は大差なし
その他:グンゼの製品展開の煩雑さには疑問も…
ECサイトでの購入がオススメ
似た特徴がありつつ、差異点も多くて興味深かった今回の比較。
見方を変えるとグンゼの「老舗の歴史とノウハウの蓄積」と、ユニクロの「大資本と大量の製造・販売データを擁する優位性」との比較だったとも言える。
筆者の結論としては、今回はグンゼの「老舗の歴史とノウハウ」が勝った、という結果だと捉えている。
だけど、そこは世界的なリーディング・ブランドの1つでもあるユニクロ。
「製品の底上げ」に関しては、世界でも最も優位なポジションを築くブランドでもある。
今後も「熱帯化」が進むと思われる昨今、夏季用インナーは今後も需要がますます高まりそうな分野でもある。
本格的な進化と競争はこれから始まるのかもしれず、今後も目が離せそうにない
ユニクロ (オンラインストア・トップページへ)
[グンゼ] インナー YG 清涼CUT OFFシリーズ VネックTシャツ 脇パッド付 YV1912
(★おまけ)製品のデータ、辛口レビュー
メーカー グンゼ (Gunze)
ブランド YG
商品名 清涼CUT OFF VネックTシャツ 脇パッド付
品番 YV1912
素材 綿、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン
色 クリアーベージュ
サイズ M
製造国 日本
総合評価 ★★★★☆
デザイン ★★★☆☆
中に着るものなので気にしていない
機能性 ★★★★★
夏場を快適に過ごせる実用性
着用感 ★★★★☆
適度な着圧で快適に着られる
価格 ★★★★☆
大人買いしても懐に優しいコスパ感
耐久性 ★★★★☆
問題ない。洗濯ネットの使用を推奨
その他 特になし
メーカー ユニクロ (Uniqlo)
商品名 エアリズム マイクロメッシュ VネックT
素材 ナイロン、ポリウレタン
色 ベージュ (32)
サイズ S
製造国 中国
総合評価 ★★★☆☆
デザイン ★★★☆☆
中に着るものなので気にしていない
機能性 ★★★☆☆
薄いのは良いが、吸湿性の低さは気になる
着用感 ★★★★☆
ストレスを感じない着用感
価格 ★★★★☆
価格改定され、さらに懐に優しい
耐久性 ★★★★☆
問題ない。洗濯ネットの使用を推奨
その他 特になし
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