ラミーのピコ

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【文房具】ラミーのピコ【ジェットストリーム仕様にカスタムするぞ】

2021年4月14日

こんにちは、物欲紳士です

今回は文房具について、初めて書きたい。

今回紹介するのは、ラミー(Lamy)ピコ(Pico)
かれこれ15年以上使っている、筆者の大のお気に入りのペンだ。

この記事をおすすめする方 ラミーの名作ペン、ピコの魅力について知りたい方
ピコのリフィル(替芯)のカスタム方法について調べたい方

ラミーのピコ(外観)

まずはブランド(ラミー)と、このペンのアウトラインを紹介したい。

ブランド(ラミー)と、ピコについて

ラミー(Lamy)について

ラミー(ロゴ)

ラミー(Lamy)は、ドイツの筆記具メーカー。1930年創業。

ドイツは19世紀くらいから工業国だったからか、筆記具も著名なメーカー・ブランドが多い。

ペリカンのスーベレーン

ドイツの高級筆記具の代表作の1つ、ペリカンのスーベレーン。

高級筆記具メーカーで言うと、モンブラン(Montblanc)ペリカン(Pelikan)

ドイツの筆記具(ステッドラー)

実用筆記具で言えば、写真のステッドラーやロットリングも有名

プロ御用達の実用筆記具メーカーで言うと、ロットリング (Rotring) ステッドラー (Staedtler) などが有名だ。

ドイツ国内にライバルが多い中、ラミーの特徴「モダンなデザインの筆記具を造り続けている」点にある。

ラミーのペン(私物)

現代的なデザイン性が特徴の、ラミーのペン

ラミーがブランドとして発展した20世紀は、モダンデザインの発展期でもある。
特にドイツは「工業デザインにおける『モダニズム』先進国」で、筆記具以外でも多くの分野で「不要な装飾を廃した、シンプルなデザイン」を特徴とする製品を生み出してきた。

バウハウス(建物)

ドイツの近代デザインの象徴でもある美術学校、バウハウス。

ラミーは筆記具の中でのモダン・デザインの旗頭とも言えるブランドなのだ。

余談だけど、ドイツ系のモダンなデザインの製品としては、過去記事でノモスの時計(オリオン)を紹介している。
ご興味があれば、合わせて見ていただければと思う!

ピコ(Pico)について

ラミーのピコ

良くあるサイズのペン(写真はラミーのアルスター)と比較すると、コンパクトなサイズが特徴

ピコ(Pico)は、そんなラミーの名作ボールペン。
スイスのデザイナー、フランコ・クリヴィオのデザイン。
2001年発売。

ラミーのピコ(外観)

延伸機構があり、長さが伸びるのが本製品の特徴

ピコの特徴は、コンパクトな外観の中に延伸機能を備えている点。

ラミーのピコ(外観)

また可愛らしくもある、ミニマルなデザインもGood。

ラミーのピコ、延伸状態と収納状態

延伸状態は若干少し短めではあるけれど、問題のない筆記性の長さに変身する。

収納状態と延伸状態(使用時)の切り替えは、頭部を1クリックするだけでシンプル。
如意棒のように伸び縮みする、よく考えられたカラクリはユニークだ。

ラミーのピコ(延伸時詳細)

延伸時に見える箇所は、ストライプ状になっている

延伸時に露出する箇所は、ストライプ状になっている。
細部にこだわりつつ、全体のデザインバランスも良い

ラミーのピコ(ロゴ突起)

ブランドロゴは、突起状の小さな部品に刻印されている。
主張が控えめなのもお洒落で、デザインセンスの高さを感じる。
さらにこのロゴ突起、机上での転がりを防止する役割も果たす。

ラミーのピコ(携帯時)

ジャケットに、ジーンズのポケットに、どこでも携帯可能なのが魅力だ

ロングセラー商品だからか、ネット通販なら4000円前後で買えるお手軽さも嬉しい。
スーツやジーンズのポケットに、常時持ち歩きたいボールペンだ。

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本体は最高だけど、肝心のリフィルはダメダメ…

ラミーのリフィル(替芯)は、評判が良くない

名作デザインをお手頃に、常時持ち歩けるのが魅力のラミー・ピコだけど、1つだけ見過ごせない問題点がある。

ラミー・ピコの純正リフィル(替芯)

ラミー純正リフィル(替芯)は、インクの出と書き心地が良くない

それはボールペンのリフィル(替芯)の性能が良くないという点。

ピコは小型ペン。リフィルも専用に、短めに設計されたもの。
種類としては、古典的な油性ボールのリフィルになる。
製造品質が日系メーカーほどではないのか、油性ボールとしてもインクの出が良くない

ラミー・ピコのリフィル(替芯)

出だしでかすれる・インクが出ないことがままある純正リフィル

常に持ち歩けるのはいいけど、「イザ使おうとした時に、インクが出ない」ということがままある。
リフィルのイマイチさのせいで、数多くのピコがゴミ箱行きになっただろうことは、想像に難くない…!

工作が必要だけど、ジェットストリームも使用可能!

このペンに対応しているリフィルを発売しているのはラミーだけ
一見諦めるしかなさそうにも思える。

ラミーのピコ(外観)

でも結論から言うと、少し手間を加えれば他のリフィル、例えば書き易さで定評のあるジェットストリームなんかも使用可能になるのだ。

というわけで以下では、筆者流のピコのリフィル(替芯)のカスタム方法について紹介したい。

メーカー公式ではないカスタム(文具マニアが呼ぶところの魔改造)になるけど、そこまで大袈裟な話でもないと思っている。

ラミー・ピコ用のリフィル(替芯)のカスタム

工作の概略

ラミーのピコ(改造リフィル)

上が純正リフィル、下がカスタムリフィル

アウトラインとしては、俗に「4C規格」と呼ばれる汎用サイズのリフィル(ジェットストリームの場合、SXR-200という型番)の全長を切断加工
さらにアダプター(グレーの樹脂部品)をチャチャッと作って取り付け、ラミー純正リフィルのような段付き形状にする。

必要なもの

今回の加工で必要なものは、下記の通り。

リフィル加工の必要なもの

必要なもの
ラミー・ピコ用の交換リフィル、LM22(できれば2本)
使用したいリフィル(今回はジェットストリーム・SXR-200、色・太さはお好み)
チューブカッター(ミニサイズ)
大型カッター
小型ペンチ
あったほうが良いもの
カッターマット
保護メガネ

大型カッター、小型ペンチ、カッターマットは、100均のものでOK。
イチから揃えても、合計金額は2,000円くらいのはずだ。

一応補足すると、一旦作った樹脂製アダプターは再利用できる。
なので2本目以降は、使いたいリフィルを買い足すだけでOKだ。

ラミー・ピコ(リフィルのキャップ)

今回使うのは、リフィル本体ではなくキャップの方

ポイントとしては、まずラミーの純正リフィルは本体付属のものではなく、別売の交換リフィルを入手すること。
理由は、交換リフィル本体ではなく「付属のキャップ」(グレーの樹脂部品)を使うから。

…ラミー様も自社リフィルのイマイチさを認識しておられるのか、加工すれば他社のリフィルを転用できる、便利なキャップを付属していただけているのだ…(笑)。

なお理由は後述するけど、純正交換リフィル(のキャップ)は、できれば2個あるのが良い。

それとチューブカッターは、見慣れない方もおられるかもしれない。
ジェットストリームのリフィルは金属製。材質は恐らくステンレス。
全長を短くするには、細いけど硬い、ステンレスチューブをカットする必要がある。

切断可能な工具は他にもありそうだけど、安全性と簡便さを考えると、専用のチューブカッターを購入するのがオススメ。
700円ちょっとで入手できる。

以上のオススメ工具は、記事の最後に記載しておく。合わせて参考にしてほしい。

…それでは、実際に作業をしていきたい!

カスタム・リフィルの作成手順

1. アダプターを作る

ラミーのピコ(アダプター製作)

言うほど大袈裟じゃなくて、純正リフィル用樹脂製キャップの前後をカッターで切るだけです…。

ラミー・ピコ(アダプターの製作)

まず、キャップ先端部の細くなっている部分を、カッターで切り落とす。

ラミー・ピコ(アダプターの製作)

カット後のアダプター(写真中)。純正リフィルの太い部分の長さ合わせてカットする

次に、反対側の端も切り落とす。
純正リフィルの太い部分の長さに合わせてカットする。

2. 使用したいリフィルの軸をカット

4Cリフィル(切断前後)

上が切断前、下が切断後のリフィル

上の写真のような感じで、チューブカッターでリフィルの軸をカットする。
長さは専用リフィルの全長と同じか、若干短めにする。(厳密でなくてもOK)

以下に、ポイントと手順を述べる。

チューブカッター

市販されているチューブカッターは、ペン軸を切断するのはやや細い

まず、カットするペン軸は外径2mmちょっと。
だけど今回使用したチューブカッターは仕様上、外径3mm以上のパイプでないと切断できない
細すぎるチューブだと、チューブカッターに固定することができないため。

4Cリフィルのカット

カットする部分(赤矢印)の前後に、余ったキャップを取り付ける

ここで純正リフィル用キャップ(2個目)の出番。
2個目のキャップを適当に2分割し、上のように切断したい箇所の前後に挿入する。(★注意:後述)
こうすることで、チューブカッターでペン軸を切断できるようになる。
(他の方法もあるはずだけど、この方法がラクだし早い)

4Cリフィルの切断

刃を少しづつ押し当てながら、ペン軸を回して軸をカットする

2分割し、ペン軸に取り付けた治具キャップの外径部分をチューブカッターにセット
刃をネジで送って当て、ボールペン軸をペンチで掴んで回す。
さらに少し刃を送り、軸を回す…。これを繰り返す。

4Cリフィルの切断

今回は薄い肉厚のチューブなので、2〜3分でカットできた。

なお今回のリフィル(ジェットストリームSXR-200)の場合、カットした部分にはインクが充填されていなかった。
なので、カットした箇所からインクが漏れる心配は不要そうだ。

1本につき数分で終わるので、一度に何本かをまとめてやっておくと良い。

3. リフィルとアダプターを合体

ラミー・ピコ用カスタムリフィル作成(合体)

若干力が要るけど、少しづつ慎重に…

リフィルにアダプターを圧入して、合体させる(★注意:後述)
モノによっては少し硬いかもしれない。怪我に気をつけて、じっくりやる。

ラミー・ピコ用カスタムリフィル作成

全体の長さを純正リフィルと合わせて完成
このままピコに入れて、使えるようになる。

「4C規格」のリフィルであれば使用可能(なはず)

ラミー・ピコ、リフィルカスタム後

ヌルヌルと書きやすいのが、ジェットストリームの特徴

少し工作をすることで、ラミー・ピコに他社製のリフィルを、問題なく使えるようになった…!
ちなみに使用できるリフィルだけど、いわゆる「4C規格」であれば、ジェットストリームでなくても加工可能(なはず)。

「4C規格」はぺんてるの「ビクーニャ」やパイロットの「アクロインキ」など、人気モデルも多く揃う「最強の規格」
お好みの製品を加工してみると良い。

★注意加工はくれぐれも自己責任で。怪我には十分注意しましょう。

リフィルDIYの注意(保護キャップ)

作業時は、尖ったペン先には保護カバーをしておくのもおすすめ

特にペン軸を「純正リフィルのキャップ(を加工したアダプター・治具)」に挿抜する際には、細いペン軸に力を加える必要がある。
この手の工作にある程度慣れた方なら、全く危険はない加工。
だけどペン先は尖っている不慣れな方は怪我にはくれぐれも注意してほしい。
適当に保護キャップを作り、作業時はペン先に付けておくと安全だ。
(さらに保護メガネをかけるのも良い)

まとめ:自分流にカスタムすれば、愛情も深まる!

「リフィルのカスタムについて」の説明が長くなってしまったけど、今回はラミー・ピコの魅力と、筆者流のリフィル(替芯)のカスタマイズについて書いた。

ラミーのピコ(外観)

20年経っても色褪せない、オンリーワンの魅力があるボールペン。

そして本体の美しさ・素晴らしさとは裏腹に、純正リフィルの性能はイマイチ。
だけどそれだけで「使えない」となってしまうのはもったいない。

快適に使えるようにするためには「ひと手間」がかかるけど、それもまた面白い。
自分流に手を加えることで、愛着も一層湧くのではないだろうか

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(おまけ)今回使用した材料・道具

必要なもの

ラミー 油性ボールペンリフィル(替芯)LM22


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三菱鉛筆 ボールペン替芯 SXR-200

 


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