こんにちは、物欲紳士です。
以前の記事で、「実生活の幅広いTPOに対応する」ための腕時計セレクトとして、「3本の腕時計を使い回すスタイルと、その選び方」について書いた。
この記事ではより実践的に、具体的な金額を設定した上で(腕時計好きの視点で)オススメなモデルを選定してみたい!
今回の金額テーマは、ズバリ3万円!
実勢価格にして3万円台で、どこまで良い製品を選べるかを考えてみた。
(皆さまの腕時計選びの参考になると幸いです…!)
前置き:「3万円台で、腕時計3本」ってどうなのか?
結論から先に言うと、この記事の結果まとめは(情報が多いですが)上図のようになりました…。
ゴチャゴチャした前置きはいいから、本題(上図結果の紹介)を見たい方は → ★本題へ★ をクリック!
【腕時計を3本揃える】前提と理由
以前の記事 では【腕時計選びのマスタープラン】と称して、下記3本の時計を揃えることを推奨した。
1本め:シンプル・3針スポーツ
2本め:デジタル・スポーツウォッチ
3本め:各自のお好みやスタイルに合わせた1本
上図は、横軸をフォーマル度、縦軸を優先順位に取り、これらの3本をプロットしたチャート。
ざっくりと振り返ると、【1本め】の「シンプルな3針スポーツ」で幅広いTPOを押さえ、次にアクティブな場面を【2本め】の「デジタル・スポーツウォッチ」で押さえるという作戦。
【3本め】は好きなジャンルの腕時計を選びたい。
詳しい説明を見たい方は、下記を参照してほしい!
この記事では、上の「マスタープラン」に基づいて、3万円台で腕時計3本を揃えることを考える。
腕時計の価格帯別のモデル数
「何故3本なのか」「どういう時計を選ぶか」を理解したところで、「1本平均1万円」ってどうなのよ、ということについて考えたい。
このために腕時計の価格帯と、モデル数の分布を調査してみた。
上が結果の表。
価格.com の腕時計ジャンル(男性用・男女兼用)に登録されている腕時計のモデル数を、価格帯別にまとめた。(2021.05、筆者調べ)
横軸は価格レンジ、縦軸がモデル数になる。
グラフを見ると、2〜5万円台を中心とした非対称な山なりに、モデル数が分布しているのが分かる。
「3万円台で3本」の場合、基本的には高額でも「2万円以下」の製品をセレクトする必要がある。
要するにグラフ左側の裾野の中で選ぶ必要があり、選択肢としてはそれほど多くない。
結構制約がありそう、ということだ。
「3万円台で、腕時計を3本」ってどうなのか?
より具体的な数字を交えると、先ほどの調査結果では「2万円以下」のモデル数は3433モデルで、全体の24%。
さらに「1万円以下」は1215モデルで、全体の8%だった。
例えば3本のうち、2万円くらいのモデルを1つ選ぶと、残り2本は全体の8%しかない「1万円以下」から選ぶ必要が出てくる。
腕時計製品全般の価格レンジに対しては、厳しいと言えば厳しい制約だと言えそうだ。
とはいえ、絶対的なモデル数を見れば「2万円以下」で3000種類以上ある。
同モデルの色違いがカウントされている分もあるけど、それでも選択肢の数としては多い。
これだけある選択肢の中から、価格を超えた価値のある「名品」を集めることで、「3万円台で3本」という制約でも、満足のできるモノ選びができるのではないだろうか!
このような考えのもと、筆者なりに熟慮を重ね、モデルを選んでみた。
ではでは、渾身の選定結果(?)を見ていきたい…!
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総額3万円台の、オススメ腕時計3本の組み合わせ4選!
結論から先に書くと、選定結果は下記チャートのようになった。
1種類だけというのもツマラナイので、テイスト別に4パターンに分けてセレクトしてみた。
1) 王道セレクト1 筆者が最も王道だと思うセレクト(国内ブランド中心)
2) 王道セレクト2(欧米かっ!編) 舶来モノっぽい雰囲気重視のセレクト
3) クラシカル・セレクト クラシカルな雰囲気重視のセレクト
4) デザイン重視セレクト お洒落な雰囲気を重視
価格的にコスパ重視になるので、選定したブランドは少し偏った…。
下記で各モデルの魅力(選んだポイント)について、順に解説していきたい!
セレクト1 王道セレクト1(定番ドメブラ編)
まずは筆者が最も王道かなと考える、王道の選択の3本を紹介したい。
1本め:セイコー SCDC083
簡潔でいて洗練されたデザイン
実用的なクオーツ式
安心と信頼の日本製
シンプルながら洗練されたデザインが魅力の、筆者爆推しのセイコーのスタンダードモデル。
文字盤の色違いモデル(SCDC037)を、下記記事でレビューしている。
合わせて見てほしい!
関連記事
セイコーのSCDC037/083/085を爆推しする、4つの理由
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース・ベルト)ステンレス
(風防)無機ガラス
防水性能 日常生活防水
ケース径 38mm
ケース厚 8.8mm
重量 104g
2本め:カシオ "G−ショック" DW-5600E-1
G-ショック定番の角型スタイル
「スピードモデル」として知られる歴史的名作
シンプルな文字盤デザインと、液晶の視認性の良さ
映画「スピード(Speed)」 (1994) で主人公が着用し、海外でのG-ショック人気を決定的にした名作の復刻版。
現代のG-ショックの多くにはないシンプルなデザイン、バッテリー駆動である点が特徴。
詳しくは下記でレビューしているので、こちらも参照してほしい!
関連記事
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース・外装)樹脂
(風防)無機ガラス
(ベルト)ウレタンゴム
防水性能 20気圧防水
ケースサイズ 縦48mm x 横43mm
ケース厚 13.4mm
重量 53g
3本め:シチズン "エコ・ドライブ" VO10-6771F
「クロノグラフ」と「ダイバースタイル」が合体した男らしい1本
「エコ・ドライブ」ムーブメント搭載。電池交換が不要
「クロノグラフ」と「ダイバーズらしい回転ベゼル」を合体させつつ、シンプルなデザインにまとめられた、人気の1本。
ムーブメントはシチズンのお家芸とも言える、光発電機能付きの「エコ・ドライブ」。
外装も価格以上の質感なのが嬉しい、シチズンの力作だ。
ムーブメント クオーツ式(ソーラー機能付)
素材 (ケース・ベルト)ステンレス
(風防)無機ガラス
防水性能 10気圧防水
ケース径 40.6mm
ケース厚 11mm
セレクト2 王道セレクト2(欧米かっ!編)
いかにも「ドメブラ」っぽい腕時計は実直すぎる、という方向けの組み合わせ。
お洒落なビジネススタイルとか、「アジ」のあるカジュアルスタイルに似合う腕時計を選んでみた。
1本め:オリエント RN-AG0002S
メカニカルな温もり、機械式ムーブメントを搭載
セミスケルトン仕様で、ムーブメントの動きが見える
虚飾のない端正なデザイン
シンプルなデザインの中に機械式時計の魅力が詰まった、オリエントのスタンダードモデル。
自動巻きムーブメントは、(裏側だけでなく)表側にも覗き窓があるセミスケルトン仕様。
心臓の鼓動のように脈を打つムーブメントが見える。
遊び心と温もりが感じられる1本だ。日本製。
ムーブメント 機械式(自動巻)
素材 (ケース・ベルト)ステンレス
(風防)サファイアガラス
防水性能 日常生活用強化防水(5気圧)
ケース径 38.5mm
ケース厚 10.9mm
2本め:タイメックス アトランティス100 TW2U31000
タイメックスの1980年代の名作の復刻
アメリカ製品らしさが感じられるデザイン
小ぶりなケースで使い勝手が良好
近年、過去の名作を精力的に復刻しているタイメックスが、2019年に復刻したアトランティス100。
100m防水、インディグロナイトライト、クロノグラフ機能など、過去製品と同等の機能を持つ。
ベゼル形状や外装の文字フォントも「昔のアメリカ製品」っぽい大雑把感があって、良い「アジ」になっている。
径36mmの小ぶりなサイズ感も取り回しが良く、クラシック感が漂う1本だ。
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース)樹脂
(風防)アクリル樹脂
(バンド)ラバー
防水性能 10気圧防水
ケース径 36mm
ケース厚 10mm
重量 30g
3本め:ダイソー ミリウォッチ
ダイソー渾身の(?)ベトナム戦争時計のレプリカ
税込550円とは思えない、クオリティーとマニアックな再現度
日本製のクオーツムーブメントを使用
ダイソーが贈る、日本のデフレ文化を象徴する腕時計がミリウォッチ。
「ミリタリー・ウォッチ」の略称と思われるこの時計は、有名なベトナム戦争での米軍の「使い捨て時計」のレプリカ。
価格離れしたマニアックな再現度が特徴の1本。
下記でレビューしているので、合わせて見てほしい。
関連記事
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース)樹脂
(風防)樹脂
(ベルト)ナイロン
防水性能 非保証(※防水部品は有)
ケース径 38mm
セレクト3 クラシカル・セレクト
雰囲気重視と言えばそうだけど、クラシカルな雰囲気のモデルを集めてみた。
以下で紹介する時計には「昭和っぽさ」があって、個人的にはツボ。雰囲気があってよろしい。
1本め:シチズン BM6770-51G
ドレス感のある薄型ベーシック・ウォッチ
「エコ・ドライブ」搭載で電池交換不要
上品な印象の金属ブレスレット
安心の日本製
シチズンのスタンダード・モデルの、エコ・ドライブ(ソーラー充電機能)搭載の薄型シンプルウォッチ。
この価格帯ではかなりドレス感の高い印象を与える、細かなパーツからなるブレスレットが繊細でお洒落。
どんな場面でも恥ずかしくない印象を与えられる、安心の1本。日本製。
ムーブメント クオーツ式(ソーラー機能付)
素材 (ケース・ベルト)ステンレス
(風防)サファイアガラス
防水性能 日常生活用防水
ケース径 37mm
ケース厚 7.8mm
重量 105g
2本め:カシオ CA-53W-1Z
カシオのアイコン、80年代を彷彿とさせる「計算機ウォッチ」
映画・ドラマで数々のキャラクターが着用した名作
80年代生まれの方なら「こんなのあったねぇ〜」と覚えていそうな、一世を風靡した名作。
文字盤にテンキーが付いており、計算機として機能する。
今となっては電卓として使う人は皆無だろうけど、80年代のポップ感があって、当時にはなかった「お洒落感」を感じる。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公など、映画・ドラマのキャラクターも多数愛用。
ちょっとローテクなカジュアルウェア・スニーカーなんかと合わせたい1本だ。
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース)樹脂
(風防) 樹脂ガラス
(バンド)ラバー
防水性能 日常生活用防水
ケースサイズ 縦43mm x 横34mm
ケース厚 8.2mm
重量 25g
3本め:オリエント "バンビーノ" SAC00009W0
機械の温もりを感じる、機械式のドレスウォッチ
クラシカルさが漂う、ボンベ形状の文字盤とローマ数字のインデックス
コストパフォーマンスの高さも魅力、日本製。
国産の機械式腕時計の名門、オリエントが贈る海外モデル。
クラシカルな外観が特徴で、"バンビーノ"の愛称で親しまれている人気の1本。
シンプルな文字盤デザインも美しく、「昭和の感じ」を味わうには打ってつけのシリーズだ。
ムーブメント 機械式(自動巻)
素材 (ケース)ステンレス
(風防) 無機ガラス
(ベルト)レザー
防水性能 日常生活用防水(3気圧)
ケース径 40.5mm
セレクト4 デザイン重視セレクト
モダンで若々しい雰囲気が好きな方、お洒落なデザインが好きな方向けのセレクト。
男女兼用でも使いやすい製品で、パートナーへのプレゼント(&自分も間借り)なんてのもいいかもしれない。
1本め:スカーゲン "GRENEN" 233XLTTM
北欧ブランドらしい、ミニマルなデザインが美しいシンプルウォッチ
超薄型で良好な装着感
チタンケース採用。軽量で色味もお洒落
「腕時計の本質」を追求した、シンプルで合理的なデザインが人気のスカーゲン。
このモデルは超薄型の人気シリーズ。良好な装着感、視認性の良さが特長。
ステンレスよりも一般的には高価な材料、チタンを使用しているのも良い。
文字盤色もチタン特有のグレーっぽい色味と合っていて、統一感がある。
TPOや洋服の色を選ばずに着用できる汎用性の高さが魅力。
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース)チタン
(風防)無機ガラス
(バンド)ステンレス
防水性能 日常生活相当(3気圧)
ケース径 37mm
ケース厚 7mm
重量 53g
2本め:セイコー プロスペックス スーパーランナーズ SBEF055
ランナー向けに開発されたアクティブウォッチ
とにかく良好な視認性。
ソーラー機能はじめ、便利機能は一通り搭載
セイコーが20年以上に渡って販売している、ランナー向けのアクティブウォッチ。
大型かつ見やすい液晶フォントで、非常に良好な視認性を誇る。
全体のデザインもポップで、お洒落なレジャー用腕時計としても活用できる
ムーブメント クオーツ式(ソーラー機能付)
素材 (ケース)樹脂
(風防)無機ガラス
(バンド)ラバー
防水性能 10気圧防水
ケースサイズ 縦45mm x 横44mm
ケース厚 8.5mm
重量 41g
3本め:タイメックス ウイークエンダー 40mm TW2R42500
ミリタリーウォッチから派生したカジュアルウォッチ
タイメックスお得意の全面発光文字盤(インディグロ)を搭載
カジュアルシーンにお洒落感のあるサイズ・デザイン・配色
タイメックスのウイークエンダーは、ベトナム戦争向けの米軍時計から派生したカジュアルウォッチ。
その出自らしく、カジュアルウォッチとしては現代的なサイズの40mm径となったのが本モデル。
視認性が良い上に、文字盤とベルトの配色もお洒落で、カジュアルシーンに映える1本。
ムーブメント クオーツ式
素材 (ケース)真鍮
(風防)無機ガラス
(バンド)レザー
防水性能 日常生活用防水(3気圧)
ケース径 40mm
ケース厚 9mm
重量 54g
まとめ:「いくつかのセレクトから3本を選ぶ」のもアリ
筆者渾身のセレクト結果、いかがだっただろうか!
今回、オススメのモデルを選んでみて強く感じたのは、「価格の制約があっても、素晴らしい製品はたくさんあるぞ!」ということ。
量産性に優れ価格を超えた質感があるもの、大衆的で「ドラマ・映画で使われた」的なストーリーがあるもの、敢えてチープ感を味わう「外し」に使えるものなど、良さはそれぞれ。
「高価じゃないとダサい、ダメ」となってしまうのは勿体ない!
「1本約1万円」は腕時計としては高価ではないけど、「だからこその魅力」があるのだと感じた。
それと今回は4パターンを選定してみたけど、「1・2本めは王道から、3本めはクラシック・セレクトから」みたいに、複数のパターンから3本をセレクトしてみるのも、もちろんアリ。
金額的には「3万円台」を多少前後することもありそうだけど、あなたのお好みの腕時計スタイルを作る上で、この記事の内容が参考になれば幸いだ
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