ハミルトンのベンチュラ(外観)

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【不朽の名作】ハミルトンのベンチュラ【50年代のアバンギャルド】

2021年2月18日

こんにちは、物欲紳士です

今回は、米国の不朽の名作ウォッチ、ハミルトンのベンチュラの私物レビューを通して、その魅力について紐解きたい。

ベンチュラをオススメする方

ヴィンテージが好きだが、ヴィンテージ時計に敷居の高さを感じる方
米国ファッション、アメカジが好きな方
高額な機械式時計には敷居の高さを感じる方

ブランド(ハミルトン)と、この腕時計について

ハミルトン(Hamilton)について

ハミルトンのブランドロゴ(パッケージより)

ハミルトン(Hamilton)は、米国を代表する時計メーカーの1つ。
19世紀末に米国で創業。

現在は製造の拠点をスイスに移し、米国のスピリットとスイスの技術を融合させた時計づくりを特色としている。

創業が米国であることもあり、ハミルトンの時計には米国史を彩る名作が多い。


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代表作の1つとして知られるのは、カーキ(Khaki)シリーズ。こちらは第2次大戦当時の軍用時計をオリジナルとする、フィールドウォッチだ。


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一方で上の女性用の時計のように、20世紀前半のエレガントな雰囲気を今に伝える腕時計も、ラインナップに存在する。

1つのメーカーの中で、旧き良き米国のエレガンスと、力強さを伝える製品が併存する。
「米国らしさ」を代表する時計メーカーとして、そのような多面性や懐の深さがあるのが、ハミルトンの特徴だ。
 

ベンチュラ(Ventura)について

ベンチュラ(Ventura)は、そんなハミルトンのラインナップの中でも、ブランドを代表する名作の1つに数えられる腕時計。

ハミルトン ベンチュラ(外観2)

世界初の電池式腕時計(※1)として、1957年に登場。独特な三角形のケース形状は前衛的な雰囲気が漂い、非常にアイコニック。

※1)現在の電池式腕時計のようなクオーツ式ではなく、小型モーターでゼンマイを巻き上げる方式だった。

 

ハミルトンのベンチュラ(着用場面)

また愛用者としてあのロックスター、エルヴィス・プレスリーの名が知られているというのも、この腕時計を彩るエピソード。

筆者も含めて、リアルな年代のファンはもう少ないだろうけれど、「1950年代という、時代の息吹」が感じられる1本だ。

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ハミルトン・ベンチュラの魅力と、イマイチな点

筆者が使っているベンチュラだけれど、シリーズ中で最もスタンダードなモデルとなる、「ステンレスケース・標準サイズ・黒文字盤」のモデル。(Ref. H24411732)

ハミルトンのベンチュラ(外観3)

本項以下では私物のレビューを通じ、この時計の魅力と、イマイチだと思う点について解説してみたい!

ハミルトン・ベンチュラの魅力

実際に日常を共にしてみて感じたベンチュラの魅力は、下記の3点(と番外)だ。

ベンチュラの魅力

「'50〜'60年代の米国」の空気を伝える、デザイン性
案外幅広い服装に合う、汎用性と使いやすさ
「クオーツである」ことによる実用性
(番外) 「機械式ヒエラルキー」からの脱却

以下にて、各項目について詳細に説明したい。

'50〜'60年代の米国の空気を伝える、デザイン性

まず挙げられるのは、その独特なデザイン性
このデザインについて、手元の時計を見ながら掘り下げてみよう。

ディテール面での主な特徴は、① 三角形のケース形状② ドルフィン形状の時分針③ 独特なカバー形状を持つラグ(ベルトとの接合部)の3点。

三角形のケース形状は、今見ても他に例がなく新鮮。
三角形状で立体感のある「ドルフィン針」は、ドレス・ウォッチに見られる意匠。
ラグ部(ベルトの接合部)のカバーの意匠にも独自性がある。

「② ドルフィン形状の時分針」は、(当時も今も)ドレス・ウォッチに見られるデザインで、その他の点もいずれも「装飾的」と言える要素。
全体的な印象として、「アクが強い」と見る向き方も多いだろう。

当時としても奇抜だったはずのこのデザインだけど、後世のデザイン進化の流れ、つまり「装飾を廃してシンプル化すること」とは異なるものを感じる。

言ってみれば「当時の価値観(装飾性)の延長線上での、新たなデザインの追求」という感じ。

ハミルトンのベンチュラ(着用場面2)

そういった「過去の時点でのアバンギャルド性」が感じられる点が、この時計のデザインの魅力。
例えるなら、1900年代の現代美術(ピカソやポロック)を鑑賞するのと似た面白みがある。

案外幅広い服装に合う、汎用性と使いやすさ

目を惹く「アクの強さ」から敬遠する方も多いと思うけど、基本的なデザインは当時の価値観、今で言うところの「クラシカルな腕時計」の延長線上にある。

なので実際に着用してみると、意外と様々な服装にスンナリとハマる
これが面白いところだと思っている。

ハミルトンのベンチュラ(コーデ1)
革ジャンと合わせて、ロックスターを気取ってみた図
ハミルトンのベンチュラ(コーデ2)
スーツに合わせても、ビジネスシーンの多くに適合できる

ロックスターを気取って(?)革ジャンに合わせても良い。ビジネススタイルで合わせても、よほどドレスコードの厳しい職種でない限りはOKなのではないだろうか。

ファッション的な汎用性がある大きな理由は、そのケースサイズにある。
現代的な時計のサイズよりも1回り小振りなので、着用すると案外手首への収まり感が良い。見た目ほどの「押し出し感」がないのが面白い。

…とはいえ独特であることは事実で「カジュアル感」が出やすくはあるけれど、「ビジネス〜大人カジュアル」まで、案外幅広く使える汎用性があるのだ。

「クオーツである」ことによる実用性

機械式時計ファンの方からすると軟弱な意見かもしれないけど、日常的に使えるクオーツ時計があるというのは、やっぱり便利で心強い。

ハミルトンのベンチュラ

だって機械式時計ってすぐ止まるし、精度は不正確だし、色々不便ですから…。
個人的には「時刻を合わせる時間もない、忙しい朝」に便利な1本だったりする。

(番外)「機械式ヒエラルキー」からの脱却

番外ではあるけど個人的に大きいかな、と思っているのがこの点。
ちょっと分かりづらいので、説明したい。

昨今の高級時計ブームの影響か、「機械式>電池式」的な価値観や、特に「ハイスペックなムーブメントを有難がる」という考えの人が一定数いる(というか増えている)のは、率直に言って現実だと思う。

高級時計好きに、このような人が結構いる。この妙なヒエラルキーに属したくないがために「腕時計をしない」という人も、結構いるのではと思う。
この観点から言うと、ベンチュラは「電池式だから安物」というヒエラルキーから脱却できる、数少ない腕時計の1つだ。

その理由は、上述したように(クオーツではなかったにせよ)当初のモデルから電池式で、かつ長い歴史がある時計だから。
そういう意味で、ベンチュラは「機械式>電池式」のヒエラルキー外に存在する腕時計と言っていいのではないか。

仮にマニアから「クオーツですか…」という視線を向けられても、「いや、これは元々そういう時計なので」と言えばいい。歴史的名作であることは疑いようがないのだから。
機械式時計の精度・高価さ・マニアックさに敷居の高さを感じる方にはオススメの1本だ。

ハミルトン・ベンチュラのイマイチな点

実際に数年使用した上で不満に感じる点として、下記の3点を挙げたい。

イマイチな点

風防がミネラルガラスな点
付属のDバックルの使用感が今ひとつ
ドレス方向にもカジュアル方向にも、全範囲をカバーするのが難しい

下記にて、詳細について述べる。

風防がミネラルガラスである

風防(前面ガラス)の素材は、高級時計に使われる傷に強いサファイアガラスではなく、通常のガラス(ミネラルガラス)。
なので、使用に伴う傷には注意が必要

ハミルトンのベンチュラ(風防)

定価で10万円、実売で7万円くらいする時計。単純に値段から考えると、サファイアガラス仕様にしてほしいところ…。
サファイアガラスは腕時計の世界では高級素材とされるけれど、近年はスマホで多用されていることもあって、従来ほど高価ではなくなっていると言われている。

ケース側面。若干見づらいけど、風防の形状はケースの外形に沿って、曲面を描いている。

ただしこの時計はガラスの表面が平面状ではなくて曲面状だし、形状も円形ではなくて三角形。
硬いサファイアガラスに仕様変更すると、研磨等に製造コストがかかる可能性が高い。

このあたりが、従前通りのミネラルガラスの仕様となっている理由なのかも。

付属のDバックルの使用感が今一つ

このポイントは、筆者の慣れの問題な気もする。
革ベルトのモデルのベルト尾錠は、ベルト両端が繋がっている、いわゆるDバックルと呼ばれるタイプ。

ハミルトンのベンチュラ(Dバックル)

付属の革ベルトのバックルは、金属ブレスレットに近い使用感の、いわゆるDバックル

ベンチュラのようなベーシックな時計では、やや珍しい仕様かも。
「着脱時に落下させづらい」のがメリットとされているけど、ベンチュラ用のバックルは安全ロックもなくて、やや使いづらい


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結局、筆者は上記の普通の尾錠のストラップに付け直している。

上のベルトは(付属ベルトのような型押しではなく)本トカゲだけどコスパも良く、雰囲気を変えずにグレードアップできるのでオススメ。

ドレス方向にもカジュアル方向にも、全範囲をカバーするのは難しい

2点めはファッション的な観点での、筆者個人の見解。

「魅力」の項目で、「案外幅広い服装に合う汎用性」を挙げた。
これは筆者の所感としては事実なんだけれど、逆の言い方をすると「ドレスとカジュアル、どちらの方向にも完全カバーはしていない」というのが、この時計のTPO的な観点での立ち位置だと思う。

ドレスの方向

特に堅めなドレスコードのある会社(お役所や金融関係)とか、営業職の方からすると、もう少し畏まった雰囲気が出せる腕時計が必要、というシチュエーションがありそうだ。

例えば下記の別記事でも紹介した、セイコーのスタンダード・ウォッチのような腕時計。

カジュアルな方向

この時計は5気圧(50m)の防水性能。日常生活防水の範囲。
よりアクティブなシーンで時計を使いたい方は、G-Shockなどと併用した方が無難だ。

 

まとめると

以上から言えること。
「全ての生活シーンで、腕時計を着けたい」という場合、この時計を含めると最低3本の時計が必要ということになってしまう。

この時計を含めて「万能な時計ラインナップ」を組む場合、ドレス・カジュアルの双方向に、3本の時計が必要、となりそうなのはネック。

3本というのは一般的な時計ユーザーの感覚からすると、結構多い本数な気もする。
もちろん上記は「個人毎の生活や、時計の使い方」にもよる部分。
カバーできない部分は「時計をしない」というのも、選択的にはアリだと思う。

この時計を選ぶ前に、「ご自身が時計を着けるシーン&この時計で不足する場面はどこか」を、一旦考えてみるのがオススメ。

まとめ

今回は私物のハミルトンベンチュラ(Ref. H24411732)のレビューを通じて、この時計の歴史と魅力、使用上の不満点について振り返ってみた。

ハミルトンのベンチュラ(外観)
ポイントのまとめ

「'50〜'60年代の米国」の空気を伝える、デザイン性
案外幅広い服装に合う、汎用性と使いやすさ
「クオーツである」ことによる実用性
(「機械式ヒエラルキー」からの脱却)
風防はミネラルガラス
付属のDバックルの使用感 別売ベルトに付け替える!
ドレス方向にもカジュアル方向にも、全範囲をカバーするのは難しい

色々と書いたけれど、意外とすんなりハマり、かつ「人とは違うお洒落感」を演出できる。そんなファッション性が光る1本だ。
その上「歴史やストーリーがある」という薀蓄的な要素もあり、そういうのが好きな男性的にもグッとくるのではないだろうか。

こうして振り返ると「名作と呼ばれるゆえん」を、少し理解できた気がしてきた

●おすすめモデル

おすすめモデルをピックアップしてみた。
下記はメンズモデルだけだけど、レディースサイズもある。ペアウォッチなんていうのもお洒落!

★今回レビュー★

ハミルトン ベンチュラ H24411732 メンズ



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筆者の私物と同型。
ケース横幅32mmで、収まりが良い小振りなサイズ。
最もスタンダードなベンチュラだと言えそう。

ステンレスブレスモデル

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革ベルトのモデルよりも「らしさ」がある、ステンレスブレスレットのモデル。
ドレス志向の方、「らしさ」を追求したい方向け。
本文で紹介したストラップに付け替えれば革ベルトのスタイルも味わえると考えると、こちらの方が本命かも!

クロノグラフ

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クオーツ式クロノグラフのモデル。
クロノグラフが好きな方向け。

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