こんにちは、物欲紳士です。
今回は、長年良いモノを探索中のキーケースについて書きたい。
この記事でレビューするのは、タイニーフォームド (Tiny Formed) のメタルキーフリック。
タイニーフォームドのキーフリックの概要と他社の関連製品について
製品を使用した感想&使いこなしのための改造の説明
まずはブランド(タイニーフォームド)と、メタルキーフリックについて見ていきたい!
ブランド(タイニーフォームド)と、メタルキーフリックについて
タイニーフォームド (Tiny Formed) について
タイニーフォームド (Tiny Formed) は、(株)バトンが運営する、日本のアクセサリー・雑貨のブランド。
アクセサリーの中でも、金属製のマネークリップ・キーホルダーなどの板金系アクセサリーが充実。
「企画する方のこだわり」と「モノづくり現場の技術」を前面に押し出した、個性的な製品を製造・販売しているブランドだ。
そんなタイニーフォームド製品の中でも、特に個性的な製品が充実しているのがキーホルダー。
こんな感じの「キー・シャックル」と称する独特なキーホルダーとか、
キーホルダーとクリップを一体化したモデルがある。
製品に共通するのは「男心をくすぐる金属感」と「ミニマルなサイズ感」。
企画した方が「ミニマルでメタリックなキーホルダー」に、コダワリがあるのかもしれない!
メタルキーフリックについて
そんな中、筆者が今回購入してみたのは「メタルキーフリック」と呼ばれるのキーホルダー。
筆者はこの形のキーケースが結構好きで、自称「ユーザーの中では日本一マニアな男」( 大袈裟?)
使い方は上写真のように、U字の板金の中に鍵を挟んで使う。
非常にミニマルな形なのだけど、収納した時にはのように、鍵の先端がU字型部品の中に収まる。
ミニマルなサイズの中で鍵を束ねつつ、鍵の先端がカバンやポケット内で他のモノを傷つけるのを防止できるわけだ。
◆似た形態の製品について
こうした形の製品として、最も有名なのは海外ブランドの "Orbitkey" (上記)。
さらに上のように、U字部品を2枚の板にして、両端に鍵を収納可能にした製品もある。
筆者が「マニア」を自称する理由は、こういう先行製品の思想をパクって参考に、自分用のキーホルダーを作って使用していたから(上の写真)。
外装にガルーシャ(エイ革)・内装に牛革を使い、汎用の金具を買い集めて製作、2年ほど使用していた。
◆メタルキーフリックの注目点
タイニーフォームドのメタルキーフリックに話を戻す。
筆者的にこの製品に「おっ」と感じたのは、上写真・赤矢印のスライド部品。
「口の字」をした板金なのだけれど、このスライド部品で鍵を束ねることで、収納時にU字状の外装カバーから鍵が飛び出すのを防止する構造になっている。
これは金属製だからできる構造。「なるほどなあ」とちょっと感心した。
というのも、先行商品や筆者自作品の場合、収納時に鍵をまとめるのは鍵を束ねる軸のネジ締め力。
だけど、使用時に繰り返し鍵を回すことで確実にネジが緩む。
一応、どの製品(★自作品含め)も緩み対策はしてあり、さらにのようなネジロック剤(通称赤チン)を使えば、かなり緩みづらくはなる。
だけど「緩みを気にせずに使い続けられる手段は、経験上存在しない」というのが、マニアな筆者の結論でもある。
一方、タイニーフォームドのキーフリックは、スライド式の「口の字」状の板金で鍵を収める構造。
この構造なら、鍵を保持するためにネジ(上写真の金色部品)で鍵を締め付ける必要がない。
ネジで鍵を締め付けていなければ、鍵を回転させてもネジに緩み方向の負荷がかからず、長期間の使用でもネジが緩む懸念は少ない。
これまでの製品の問題点を解決する優れた構造なのでは…!と思い、価格がそれほど高価でないことも手伝って早速ポチってみることにした。
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感想:(筆者的には)カスタマイズが必要!
で、早速届いたメタルキーフリック。
包装も簡易的だけど、なかなかお洒落で良い!
モノ的には、真鍮の板材に亜鉛メッキを施してシルバー色にする、という凝った仕様。
工業的には、シルバー色ならステンレス材(メッキ無)を選択することが多い。
メッキを施すにしても、光沢のあるニッケル or クロームメッキとすることが多そう。
敢えて手のかかる素材・仕様にしているのは、「手に持った時の温もり」とか「シルバー色の鈍い輝き」、そして「メッキが剥げた時の雰囲気」などの「アジ」を重視したコダワリなのかなと感じた。
シルバー色のボディに真鍮色のネジというのも、ワンポイントになっていてお洒落だと感じた。
…だけど結論から申し上げますと、使用に際しては何点か我流カスタマイズを施し、結果的には上写真のような形になった。
…って、結構別物じゃないかという気もするけど…
カスタマイズした項目について、以下で説明していきたい!
鍵を束ねる「組みネジ」の変更
まず自称マニアの筆者の観点から、根本的に「分かってないなあ」と感じてしまったのは鍵束の支柱になる「組みネジ」の仕様。
この金色の部品なんだけど、鍵を通す真ん中の柱部分の径は約4mmだった。
このサイズって住宅用の鍵は大体通せるんだけど、自転車や駐車場、机の鍵などの小型の鍵を通すには太すぎるのだ。
恐らくだけど、この部品はの製品などの組み立てにも使われる汎用部品。
キーケース用の部品ではないため、ほぼ全ての鍵に対応できるわけではないのだろう。
多くの鍵で使用可能な【軸径3mm以下の組みネジ】というのは結構レアなのだけど、入手すること自体は不可能ではない。
今回はの部品に交換した。
スライド部品(口の字状)をカスタマイズ
購入の決め手になった、鍵をまとめる「口の字」状のスライダーだけど、実物を見るとかなりクセのある構造なことが分かった。
「口の字」状のスライダーが勝手に動かないようなロックが必要なのだけれど、本製品ではそのために外装材(Uの字部品)のバネ性を利用している。
側面からの写真を見ると、スライダーを動かす(上写真下側)と、Uの字の先端がすぼまっているのが分かる。
この影響もあって、根本部分が厚い鍵がある場合、収容本数は2本程度が限界。
さらにスライダーのロック力が異様に強くて、ロック解除した状態(上写真下側)から戻すのに相当力がいる。
このロック構造も実用的でないため、見直しをかけることにした。
まず、問題の「口の字状」のスライダーは「U字状」の外装部品の上下ではなく、上側のみに通す方式に変更。
ただしこれだけではスライダーが簡単に動いてしまい、上写真のように脱落してしまう。
結局、スライダーに貼り革をして「口の字状」から「日の字状」にして、上下の板に通す構造にした。
追加した部分は「下側の板」を挟む感じになって、適度なロック力が加わった。
ついでに、革材料を適当に切り、外装カバーを作成して完成。
鍵3本に加え、普段持ち運ぶUSBメモリーも入る厚みを確保できた。
最後に、携帯用に付いていた丸カンもお洒落だったけど、着脱が容易なダブルのカラビナに変更して実用的に。
まとめ:DIYが必要になるのも、個性的な製品の面白さ!
今回は、タイニーフォームド (Tiny Formed) のキーケース、メタルキーフリックについて、我流のカスタマイズ内容を含めてレビューしてみた。
総合評価 ★★★★★ 3.2
デザイン ★★★★★ 4.0
企画的なコダワリ・インダストリアル感を感じるデザイン
機能性 ★★★★★ 2.0
ロック部品の機能性は評価するも、全般的には詰めが甘い
使用感 ★★★★★ 2.0
「素の状態」では実用的でない。DIYして★3.5くらい?
価格 ★★★★★ 4.0
「こだわりのあるDIY材料」としては、そこそこ納得のいく金額
耐久性 ★★★★★ 4.0
金属製だし機構部もないから問題はないはず
その他 特になし
色々と変更箇所が多く、「自作キーケースのベース素材」になってしまった感も否めないけど…。
様々な使い手側の用途があることを考えると、率直に言って「袋を開けてスグに使える」とは言い難い製品かなとは感じる。
だけど一般論として、「万人受けする機能」を取り入れすぎるとどうしても無駄な部分が多く、シンプルさに欠ける商品になる。
「作り手側が欲しいと思う製品を、適正価格で」というコンセプト(と思われる)今回のキーケースのような場合、細かな工作が必要になる場合もあるだろう。
だけどそんな「尖った」部分があるというのも、本品の面白さ。
「そのまま使えないと嫌だ」という方には向かないけれど、「自分用に手を加えて使う」ことが好きな方には向いた製品なのではないかと感じた
タイニーフォームド キーホルダー タイニーメタルキーフリック TM-08S TM-08B
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