こんにちは、物欲紳士です。
今回は、初めて腕時計をサンプル提供いただいたのでレビューしていきたい!
本記事でレビューするのは、KAMAWATCH(カーマウォッチ)の「8変化モデル」、KAMA LUXE(カーマ・ラックス)。
まずはブランド (KAMAWATCH) と、KAMA LUXEの概要についてチェックしていきたい!
ブランド(カーマウォッチ)と、カーマ・ラックスについて
KAMAWATCHについて
KAMAWATCH(カーマウォッチ)は、イタリア発の腕時計ブランド。
FENDIやREBECCAで活躍したデザイナー、ラファエレ・ペトロツェッリ氏らにより、2015年に創業。
KAMAWATCHを語る上で外せないキーワードが、ズバリ「変身」。
例えばの第1号モデルの「ロイヤル」。
31℃を境にストラップ上に模様が浮かび上がる、「サーミック・テクノロジー」を採用。
この「サーミック・テクノロジー」は、金属ブレスレット製品にも採用。
例えばの "PROMO" は、同じく31℃を境にケース&ブレスレットの色味がゴールド色に変化する。
ここ日本では、有名セレクトショップで取り扱いがされている点もポイント。
歴史は浅いものの、本国イタリアでも優良スタートアップとして認定されているらしい。
伊・米のほか、ここ日本でも急速に認知度を高めつつあるブランドなのだ…!
KAMA LUXEについて
KAMA LUXE(カーマ・ラックス)は、そんなカーマウォッチが贈る(2022年夏時点での)最新モデル。
本機の特徴はズバリ、「ベゼルとバンドの付け替えにより変身する」という点。
ブランド・アイデンティティでもある「変身」を、さらに深化させたモデルとなっている。
パーツには幅広い選択肢が揃うけど、今回ご提供いただいたセットでは「ベゼル4種 x バンド2種」で「合計で8変化」が可能。
「ラグスポ時計」的スタイルからアクティブシーン向けスタイルまで、コレ1台で対応可能となっている。
なお本機だけど、クラウドファンディングサイト "Makuake" にて先行販売を行っている(2022年8月末まで)。
興味が湧いた方は、是非下記もチェックしてみてほしい…!
スポンサーリンク
KAMAWATCHのKAMA LUXE:良い点と、イマイチな点
さて、そんなこんなで筆者の手元に届いたカーマ・ラックス。
まだ手元に届いてから1週間程度だけど、届いて以来常用している。
1週間ほど使用した上での気に入った点とイマイチな点は、下記の通り。
「8変化」の独自性と面白さ
細部に渡るデザインバランスの良さ
日本製の機械式ムーブメントを採用
日常使いに問題のない機能性
風防がミネラルガラスな点
磁気の時刻精度への影響に、やや不安あり
以下にて、それぞれについて述べていきたい!
「8変化」の独自性と面白さ
何と言っても面白いのは、バンドだけでなくベゼルも載せ替え可能な点。
まず「ブレスレット or 革ベルトを付け替える」という楽しみ方だけど、近年ではかなり一般的になってきた。
当ブログでも、過去にカルティエのタンク・ソロとか、
「ウ◯ロっぽい」と評判のカシオ「G-スティール」をバンド交換する楽しみ方をご紹介してきた。
◆◇◆◇◆
本機はそんな「バンド交換」はもちろん、「ベゼル交換」という新たな楽しみ方を提案した点が特徴となる。
ベゼルは4種類、バンドは2種類添付されている。
合計で「 (4 X 2 =) 8変化」が可能だけど、筆者的なオススメは上写真の4パターン。
まず、ステンレス製のフラットベゼルと波型ベゼル。
金属ブレスレットと合わせることで、普段着からスーツまで対応できる。
いわゆる「ラグスポ腕時計」っぽさがあってセレブ感も漂う組み合わせだ。
一方の赤黒のGMTベゼルと樹脂ベゼルは、ラバーバンドと相性が良い。
この2パターンでは、近年流行中の高級スポーツウォッチらしさが味わえる。
◆◇◆◇◆
次に、バンドとベゼルの着脱について。
バンドの着脱は、クリッカー付きのバネ棒を用いるタイプ。
2箇所のピンで操作が可能で、工具要らずで容易に着脱が可能。
一方でベゼルの装着は、磁石の吸着力を利用する方式となる。
こちらも工具要らずで、簡単に着脱が可能。
ベゼル外周と本体ケースの間には「引っかかり」があり、そこに手を掛けると脱着ができる。
感心したのは、この「引っかかり」加減の絶妙さ。
「着脱できない懸念」や、逆に「衝撃などで、ベゼルが不意に脱落する雰囲気」は見られない。
着脱の容易さ&確実性は高く、こだわって開発されたことが窺える。
細部に渡る、デザインバランスの良さ
「8変化」は新しいけど、各スタイルは一見すると「元ネタ」があるデザインではある。
だけど細かく見ると「8in1 スタイル」のため、デザインバランスが入念に調整されているのが見どころだ。
よく見ると感じ取れるデザインバランスの良さも特長だと感じる。
筆者が特に感心したのは、使用されるモチーフの多様さとバランス感。
「多角形モチーフ」が用いられるのは、ベゼルと裏蓋。
ベゼルは4角〜8角形状の楕円形状、裏蓋は正8角形をしている。
ベゼル固定用のマグネット配置は、正6角形。
これに合わせてか、リュウズには正6角形のデザインが採用されている。
一方、ケース端面とブレスレットは直線的でフラットなデザイン。力強さを感じる。
1つのデザインで多様なスタイルに対応する必要があるのも、本機の特長。
複数のモチーフをバランス良く組み合わせてリデザインしたことで、どのスタイルでも破綻のないバランスを実現している点が素晴らしい。
こうした点は、イタリア・デザインの力量が感じられるポイントだと言えそうだ!
日本製の機械式ムーブメントを採用
デザイン性だけでなく、ムーブメントにも「こだわり」がある。
心臓部には、日本製の機械式ムーブメント (MIYOTA Cal. 8215) を採用。
MIYOTA(漢字で書くと御代田)は、シチズン傘下のムーブメントメーカー。
シチズン以外のブランドにも、汎用製品としてムーブメントを供給。
海外での採用実績も多い信頼のブランドだ。
前述したファッション性だけでなく「機械式という『こだわり』」も同時に備える点が、本機の特徴になっているわけだ!
日常使いに、問題のない機能性
本体は5気圧防水を備える。
アクティブな使い方に対応できる信頼感を備えるのも、本機のポイント。
コストがかかりそうな切削加工を多用したとおぼしき肉厚なケースからも、タフさが感じられる。
エレガントな装いに映える一方、ラフな扱い方もできる点で日常使いに問題のない実用性がある1本だと言えるだろう!
スポンサーリンク
風防がミネラルガラスである点
以下では、やや残念に感じたポイントも挙げておきたい。
KAMA LUXEの風防(前面ガラス)は、いわゆるミネラルガラス。
ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、スリキズに強いサファイアガラスではない。
サファイアガラス(人造サファイア)は、腕時計では高級モデルの風防に用いられている。
本機の場合、モノ造り的な観点で加工が難しそうなのが特殊形状をした風防の外形。
ベゼル形状に沿う楕円状の曲線になっており、カットが難しそうだ。
サファイアガラスは、切削や研磨が難しい材料。
(円形・四角形ではない)特殊形状にカットするだけでも、コストがかかるはずなのだ。
…というわけで本機の仕様・価格上、製造しやすいミネラルガラスの採用が妥当なのも頷ける。
ただブランドの今後を見据えると、「さらなる高級化」を目指す場合の進化点の1つに挙げることはできそうだ!
磁気の時刻精度への影響には、やや不安あり
それと、新機軸の「マグネットによるベゼルの脱着機構」について。
腕時計、特に機械式時計は磁気に弱い。
強力な磁気にさらされると、脱進機やヒゲゼンマイなどの心臓部が帯磁して精度悪化につながる可能性がある。
本機に関しては、製品紹介ページで「磁力によるムーブメントの影響はありません」と記載されている。
…筆者としては、ブランドの上記見解に根拠なく異論を差し挟むつもりはない。
だけど新機軸でもあり、「影響がない」と言い切れる理由の説明(テスト結果、本体 or ムーブメント側で対策をしている、など)があるとなお良いと感じた。
◆◇◆◇◆
…それとついでだけど、筆者が思いついた改良点はマグネットの仕様変更。
手元の製品を見ると、裸状態のマグネットが装着されている。
ケース素材はステンレス。
おそらく腕時計で多用される、SUS316などの「300番台のステンレス合金」だと思われる。
「300番台ステンレス」は、「非磁性、もしくは弱磁性」の素材。
鉄系材料だけど磁石が(ほぼ)つかない性質があり、要するに「磁気をシールドする効果」は期待できない。
一方、一般用途向けの磁石には「ヨーク付き」の磁石がある。
時々目にするのようなモノで、カバー状の金属部品(ヨーク)が「吸着力アップ」の役割を果たす。
…と同時に、実はヨークには「磁束の漏れ防止」の効果もあるのだ。
簡単に図にしてみると、のような感じ。
磁石を「ヨーク付き」とすることで、対向する磁石内で磁束のループを作ることができる。
「磁気の影響がない」理由を説明するのはちょっと厄介だけど、ヨーク付き磁石を使えば磁気漏れ対策がなされていることを「見える化」できるわけだ。
(ついでに、吸着力アップも期待できるかも…!)
筆者のような「マニアックな心配(?)」をしてしまうユーザーも、より安心して愛用できるのかもしれない!
まとめ:「腕時計の所持本数を、極力抑えたい方」にも!!
今回は「(バンドだけでなく)ベゼルを着せ替え」という新機軸の腕時計、KAMAWATCH(カーマウォッチ)のKAMA LUXE(カーマ・ラックス)をサンプルレビューした。
「8変化」の独自性と面白さ
細部に渡るデザインバランスの良さ
日本製の機械式ムーブメントを採用
日常使いに問題のない機能性
風防がミネラルガラスな点
磁気の時刻精度への影響に、やや不安あり
マグネットによるベゼル交換という新機軸や「こだわりの機械式」など、実に見どころの多い1本。
特にマグネットの採用は、新規性が高いポイント。
勝手に心配した上での「マニアックな改善点」も提案させていただいたけど、腕時計を見ても採用例が少ないパーツだろう。
業界として設計例が少ないと思われ、他業界&製品から学べるポイントもあるのかもしれない。
何はともあれ全体的なデザイン水準の高さが、本機の大きな魅力。
一部に荒削りな側面もあれど、そんな点も「スタートアップ企業&製品の魅力」なのは間違いない。
今後のますますの発展を願わずにはいられない、注目のブランドだと感じた…!
あわせて読みたい
-
【腕時計の名作】カルティエのタンクソロ LM【革ベルトをコーデ】
続きを見る
-
【G-スティール】カシオのGST-W310D【フルメタルからのビッグバン!】
続きを見る
-
【腕時計?】ソニーのwena wrist pro【リストバンド化】
続きを見る
◆本記事に関する注意事項◆
本記事は、ブランド様よりサンプルのご提供をいただいて執筆したものです。
執筆に際しては、評価用のサンプルをご提供いただいた以外、いかなる利益の供与等も受けておりません。
記事の内容に関しては、可能な限り忠実かつ客観的な記載を心がけております。
しかし、当ブログ管理人が自費にて購入した物品のレビュー記事ではなく、管理人も気が付かないうちに「自費購入品のレビュー記事」とはスタンスが異なる記述が含まれている可能性がございます。
上記をご理解の上、記載内容の信憑性については読者の皆さまご自身にてご判断をいただけますと幸いです。
スポンサーリンク