こんにちは、物欲紳士です。
この記事では、筆者が今夏に購入した靴、G.H.バス (G.H.Bass) のビットローファー、Liannaについてレビューしたい。
ビットローファーを初めて購入したけど、なかなか良いですな…。
ブランド(G.H.バス)と、Liannaについて
G.H.バス (G.H.Bass) について
G.H.バス (G.H.Bass) は、米国メイン州発祥の靴ブランド。
1876年に創業。
メイン州は、米国でも北東端に位置する州。
山岳地帯として知られていて、L.L.ビーンなどのアウトドアブランド発祥の地としても有名。
モカシン靴の製造地としても知られていて、セバゴやユケテンなどの靴ブランドも、メイン州が発祥となる。
…経緯はあまり知らないのだけど、こうした後発の靴ブランドが存在するのは、G.H.バスの存在の大きさゆえなのかも(?)しれない。
そんなG.H.バスだけど、何と言っても著名な理由は、一般に「ローファーの生みの親」として知られているため。
厳密に言えば、ローファーにはG.H.バス以前の歴史がある。
ただ、G.H.バスが流行の兆しを見せていたローファースタイルの靴に着目し、"Weejuns" と名付けて大ヒットさせた。1936年のこと。
それ以来、ローファー(Weejuns)はG.H.バスの代名詞となっているのだ。
ビットローファーについて
ビットローファー(ビットモカシン)とは、ホースビットと呼ばれる、馬具(クツワ)を模した金具をあしらったローファーのこと。
イタリアの高級ファッションブランド、グッチ (Gucci) が1953年に、米国市場向けに考案したスタイルだ。
当時の米国の流行はここ数年と結構似ていて、「リラックス感とラグジュアリー感の同居」がトレンドだったようだ。
この感覚を満たした「高級感もある、ラクな靴」と言えるビットローファーは大ヒット。
グッチの定番アイテムとなり、現在に至る。
グッチが考案したビットローファーだけど、現在は多くのフォロワー製品を生み出す定番スタイルとなっている。
G.H.バスのビットローファー (Lianna) について
さて、そんなこんなで「アメトラ定番靴」と言って差し支えないG.H.バスの "Weejuns" 。
米国でヒットしたビットローファーも、変則形として(?)ラインナップされている。
上のLincoln(リンカーン)というモデルになるけど、足形が細身な筆者が購入したのは、このLincolnのレディースモデル (Lianna, リアンナ) になる。
学生靴など、広く普及しているローファーの場合、女性用はデザイン、特にヒール高・形状が異なる場合が多いけど、G.H.バスの場合は木型以外のデザインはほぼ共通。
女性靴では「オジ靴」ブームなんかもあったけど、ジェンダーレス化が進むだろう今後はブームに留まらず、一般化しそうなスタイルだと感じる。
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G.H.バスのビットローファーの良い点、イマイチな点
G.H.バスのビットローファー (Lianna) の良い点とイマイチな点を列挙すると、下記のようになる。
古典的なビットローファーのスタイルを受け継いだデザイン
シルバー色の金具が醸し出すモダン感
コスパと実用性に優れたラバーソール
(注意点)スーツなどのビジネスウェアに合わせるのは避けよう
下記で、それぞれについて詳細を見ていきたい!
古典的なビットローファーのスタイルを受け継いだデザイン
まず魅力だと感じるのは、古典的なスタイルを受け継いだ正統派のデザインだ。
ホースビット(金具)の形状は、モダンにリ・デザインされている製品も多いけど、本品の金具はグッチのオリジナル・モデルと似たイメージのクラシカル感の漂うデザイン。
サドル(甲部の補強革)の両端には、通称ビーフロールと呼ばれる、盛り上がった形状の意匠がある。
これはG.H.バスをはじめ、米国系ローファーによく見られる意匠。
一方で本家のグッチはイタリア・ブランドだからか、ビーフロールのないデザインが基本。
全体的にクラシカルなビットローファーのディテール・フォルムを踏襲しつつ、「米国らしさ」も漂わせているところが面白い。
シルバー色の金具が醸し出す、モダン感
本品のようなクラシカル感のあるビットローファーの場合、金具も50年代的なセンスで(?)、「黒靴であってもゴールド色」という色合わせの製品も多い。
こだわりすぎるところでもないけど、個人的には極力身につける金属の色味は統一したい、と考えてしまう。
その意味でG.H.Bassのビットローファーは、黒系であっても茶系(バーガンディー)であってもビット金具の色はシルバーで統一されている。
(好みにもよるけど)シルバー色の腕時計や指輪などとの組合せで、バランスが崩れないのは嬉しい。
歩行時には「チャリッ」という、小銭をポケットに入れたような音がする。
この独特の歩行音も、ビットローファーの魅力。
ちょっと洒脱な気分にさせてくれるポイントだ。
コスパと実用性に優れたラバーソール
ソールはローファーの上級モデルにある本革ではなく、合成ゴム製のソールになる。
ここは賛否が分かれるかもしれないけど、「気軽に履く1足」としては、個人的にはラバーソールで問題ないように感じる。
通気性が良くない一面はあるけど、グリップ性・耐久性の面では安心感があるからね…。
(注意点)スーツなどのビジネスウェアに合わせるのはやめよう
注意点としては、スーツなどと併用すると、クラシカルなイメージの本品でも「チャラすぎる」となるのは避けられない。
ビジネスウェアとのコーディネートには、より適した靴を用意するのが無難。
「スーツにスリッポンはNG!」というのは、数多くのコーディネート指南で出現するワード。
…だけど、服装の自由化が進む昨今、あまり堅苦しく考えすぎるのは良くないと、個人的には考えている。
とは言え、先ほど述べたように、ビットモカシンは歩行時の独特の金具の音も特徴。
ビジネスウェアでこれを履くと、文字通り「チャラチャラした」印象になるのは拭えない。
革靴ではあるけど、リラックス感のあるシチュエーションで履きたい靴、それがビットモカシンなのだ…!
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まとめ:「クラシカル感」と「今っぽさ」を味わえる1足!
この記事では筆者が今夏に購入した靴から、G.H.バス (G.H.Bass) のビットローファー (Lianna) についてレビューした。
古典的なビットローファーのスタイルを受け継いだデザイン
シルバー色の金具が醸し出すモダン感
コスパと実用性に優れたラバーソール
(注意点)スーツなどのビジネスウェアに合わせるのはやめよう
総合評価 ★★★★★
デザイン ★★★★☆
古典的なビットローファーのデザインと「米国っぽさ」の融合
機能性 ★★★★☆
ソール仕様含め、普段履きとしての実用性は高い
着用感 ★★★★☆
男性向けと女性向け、2つのワイズから選べるのは朗報
価格 ★★☆☆☆
定番ブランドなことを考えると、もう少し廉価だと嬉しい…
耐久性 特になし
*購入直後のため
その他 特になし
革靴の中でも、特にサイズ選びが重要となるローファー。
G.H.バスの "Weejuns" は名品ながら、筆者のような小足男性に対応したサイズは入手性が良くなかった。
近年はレディースサイズの展開も盛んで、豊富なサイズから選べるのは朗報だ。
またファッションの世界でも、近年は「男女兼用」となっている製品も多い。
ジェンダー観の変化だけでなく、合理性(コスパ)の観点からも、今後はより一般化しそうだと感じる。
サイズだけでなく、デザインや仕様も含めて「現在の洋服にも合う正統感」が漂う、G.H.バスのローファー。
気になる方はぜひ、手にとって見てほしい1足だ。
(★おまけ)コーディネート例、私物の製品データ
コーディネート例
コーディネート詳細
ポロシャツ:バナナ・リパブリック
パンツ:バナナ・リパブリックのメイソン・チノ( レビューページへ)
靴:G.H.バスのLianna(本品)
鞄:ポーター
腕時計:セイコーのSBEP003( レビューページへ)
製品データ
メーカー G.H.バス (G.H.Bass)
ブランド ウィージャンズ (Weejuns)
スタイル名 Lianna
スタイル ビットローファー
製法 モカシン(底付け:マッケイ)
素材 (甲材)牛革
(底材)ラバー
色 黒、シルバー(金具)
サイズ US7
製造国 エルサルバドル
価格 ¥20,000-
購入年月 2021年5月
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